- シンプルな黒Tを探している
- 夏は無地Tばっかり着ちゃうよね
- HanesのKUROって話題だけど、実際どうなの?
という人に向けて、今回はHanes(ヘインズ)のKURO(クロ)というTシャツをご紹介します。

KUROは2025年2月に「Hanes史上最高の黒T」と銘打って発売されたTシャツ。
2023年に同じく「Hanes史上最高の白T」というキャッチコピーで大ヒットとなった「SHIRO」の色違いバージョンとなっています。
そういう経緯もあって、リリース時からSNSで話題にもなっていて、ブログやYouTubeなんかでもたくさんのレビューがされているKUROなんですが、実際に着てみるとまあ色々と思うところもありまして…
価格帯やコンセプト的にも、
- 同じHanesのビーフィーTとどっちがいいの?
- ユニクロと何が違うん?
と思っている人も多いでしょう。
ということでこの記事では、以下の内容について、他のどこよりも詳しく・分かりやすく、そして正直にレビューしています。
- Hanes(ヘインズ)というブランドについて
- HanesのKUROの魅力・ここがたまらないってところ
- HanesのKUROを実際に着てみて分かった欠点


- 嫁と子供と服を愛する30代男性
- 20代後半で服に目覚めた遅咲きの服好き
- 年間100万円以上買う服バカ
- シンプルで素材にこだわるドメブラ好き
- 179cm74kgのがっちり体型
レビューの前に…
KUROについてレビューする前に、まずはHanesというブランドやKUROについてご紹介していきます。
早くKUROのレビューが見たいという人は、こちらからすぐにレビューに飛べます。
Hanes(ヘインズ)とは?

Hanes(ヘインズ)は1901年にアメリカで誕生した、100年以上の歴史があるカジュアルウェアブランド。
いわゆるアメカジの象徴的存在で、特にTシャツやアンダーウェアは人気が高く、日本でも定番のブランドとなっています。
Hanesの魅力はなんと言ってもそのハイコスパで、定番のパックT(赤)は3枚組で2,640円、人気のビーフィーも2,420円と、めちゃくちゃ安くなっています。

パックTやビーフィー(Beefy-T)はかなり有名かつ人気なので、着たことがあるって人も多いのではないでしょうか?
「Hanes史上最高の黒T」 KURO(クロ)とは?


今回レビューするアイテムは、そんなHanesが「Hanes史上最高の黒T」としてリリースした『KURO』というモデル。
ちなみにこれは、2023年にリリースされて大ヒットした「Hanes史上最高の白T」こと『SHIRO』に続くシリーズで、Hanesの中でもかなり力を入れて作っているアイテムになります。
KUROの特徴はなんといっても、「洗濯しても色褪せない黒」を実現していること。
黒Tって、着用や洗濯を繰り返すとどうしたって徐々に色が褪せていくもの。
まあそこが黒Tの魅力でもあるとも思うんですが、色褪せるとどうしてもラフでカジュアルな雰囲気になってしまうので、黒Tを真っ黒でキレイなまま着たい・モードに着たい人にとっては、色褪せは防ぎたいものでした。
そこでKUROでは、独自製法の先染め糸を使用することで着用や洗濯を繰り返しても色褪せない黒を実現しました。



実物を見ると、新品時は本当に真っ黒ですね
また、インナー用のパックTでも使われる7ozの糸を双糸にして使用することで、しっかりとしたボリューム感となめらかな肌触りの生地になっています。
Hanes自ら「黒Tシャツに求められる全ての要素にこだわった“THE BEST OF BLACK-T”(ザ ベスト オブ ブラック-T)」と言うだけあって、かなりこだわって作られているアイテムになりますね。



こう見るとめちゃくちゃ自分でハードル上げてますよね笑(それだけ自信があるってことですけど)
ビーフィー(Beefy-T)との違い


Hanesと言えば、1枚できるTシャツとしてはビーフィー(Beefy-T)が非常に人気ですが、今回出たKUROとピーフィーの違いは何なのか気になりますよね?
ざっくり言うと、同じ厚手のTシャツでもビーフィーは耐久性と経年変化を売りにしており、逆に黒は経年変化しないことを売りにしている、つまりコンセプトが全然違うんですよね。
ビーフィーは厚手で耐久性があり、着れば着るほど味が出るタイプなので、着用・洗濯を繰り返すうちに色が褪せたり生地が柔らかく馴染んでいったりと、経年変化を楽しめるTシャツになっています。
一方のKUROは、そもそも「色褪せない」を売りにしているので、経年変化を楽しむという要素は皆無。
どれだけ着て洗っても「買ったばかりの新品感」が保てるのが最大の特徴です。
サイズ感に関してはほぼ同じで、公式サイトのサイズスペック上もビーフィーの方が肩幅が3cm広いだけで、後はほぼ同じサイジングになっていますね。



両者は新品時ではとても似ているんだけど、明確にコンセプトが違うので、好みによって使い分けられるようになっています。
Hane(ヘインズ)史上最高の黒T、KUROって実際どうなの?【正直レビュー】
改めまして、今回レビューするアイテムの概要はこちら。
ブランド | Hanes(ヘインズ) |
アイテム | KURO |
シーズン(購入時期) | 2025年春夏 |
カラー | ブラック |
サイズ | XLサイズ |
素材 | コットン100% |
価格 | 3,300円(税込) |
購入したショップ | Hanes公式オンラインストア |
【結論】悪くないけど、話題になるほどのクオリティではないかなぁ…
結論から言ってしまうと、「まあ悪くはないけど、みんなが言うほどすごくはないな…」というのが率直な感想です。
実際に着用して5回ほど洗濯を繰り返してみたんですけど、確かに今のところ色あせは無いですし、割ときれいな雰囲気のまま着れてはいます。
ただまあ…それ以上ではないかな…
着心地はそこそこ良いのですが決して感動するほどでもないですし、シルエットは正直微妙。
全体で見ると全然悪くないTシャツなんですけど、Hanes自身がめちゃくちゃハードルを上げて発売したこと、そして多くのインフルエンサーが絶賛していることから事前の期待値が高過ぎて、どうしてもちょっと厳しい目で見ちゃいますよね。



逆張りじゃないですけど、「いやそこまで良いか?」って感じです
ということで、ここからは着心地や生地感、シルエットについては詳しく見ていきましょう。
着込んでも色褪せない、黒の中の黒


まず最も特徴的なポイント、「洗濯しても色褪せない」という謳い文句については、5回ほど着用・洗濯をくり返した時点では嘘偽りではないです。
結構長い間着用していた日もありましたので、普通のTシャツだと首周りやステッチ周りなどよく擦れる部分では色褪せが始まっていてもおかしくないんですが、KUROは色褪せる気配はまったくナシ。
濃くてベタッとした黒がキープされていて、色だけ見れば新品と比べてみてもあんまり分からないレベルじゃないかなと。
言うてまだ5回なので、これから10回20回と着用・洗濯を繰り返していった時にどうなるかは見てみたいですね。



ただし今のところは、「色褪せない黒」というコンセプトは実現されていると思います
なめらかな生地感で着心地は良い


KUROでは、インナーとして作られているパックT(赤)と同じ7ozの糸を双糸にして使っているということで、生地感はなめらかでとても柔らかいです。
アメリカのブランドで、1枚で着るTシャツ、というとガシッとタフな生地を思い浮かべますが、KUROはかなり繊細でスムースな生地ですね。


そしてこのなめらかな生地に加え、丸胴縫いといってサイドに縫い目のない製法で作られているので着心地は比較的良い方でしょう。



ビーフィー同様に首裏のタグもないので、チクチクせずに快適ですよ


ただしここで1つ注意を。
ちょっとケチをつけるみたいでアレですけど、期待させ過ぎてしまっても良くないんではっきり言わせていただくと、KUROは確かに着心地は良いものの、それこそドメブラの1万円以上するTシャツとかと比較しちゃうとまあ普通っちゃあ普通です。
あくまでも「この価格にしては」「ヘインズにしては」着心地が良いと思っておいてください。



ブロガーやYouTuberで「KUROは着心地最高です!」みたいに言っている人も多いので、ここははっきりと言っておきますね
シルエットは正直微妙


シルエットについては、はっきり言って微妙です。
正確に言うと、新品時は微妙、洗濯後は普通です。
これはビーフィーにも言えることですが、ヘインズは元がインナーブランドだからか、全部ビミョーに着丈が長いんですよね。



実際ビーフィーもセレオリ別注で着丈の短いモデルがいくつか出ていて人気ですし、着丈が短いのはみんな感じてることなんでしょう
ただHanes公式サイトでは「身幅と袖幅にゆとりを持たせたアメリカンスタイルなシルエット」と書いてあって、レビューしている人たちも「ゆったりとしたボックスシルエット」と言っている人が多いんですよね。
KUROのシルエットに関しては絶賛している人も多い気がしますが、いやー正直そこまでではないですよ。
今のトレンド的にボックスシルエット全盛で、他ブランドのTシャツもほとんどがボックスシルエットな中にあっては、KUROはどちらかと言えばスタンダードなシルエットと言えるでしょう。
そりゃまあ完全にインナー用のパックTとかに比べるとゆったりとしてるんでしょうけど、1枚で着るにはちょっと物足りないシルエットかなと。(インナーで着る分には良いんですけどね)



KUROの着画あげてる人見ると、大体みんなタックインしたりポケットに手突っ込んで着丈が長いのを誤魔化してますから笑
今回私はXLを選びましたが、着丈が74cmあってゆったりとした身幅で着ようと思うと着丈が長過ぎるし、逆に着丈で合わせてサイズを選ぶと身幅や肩周りが小さくて普通のシルエットになってしまいます。
まあタックインして着ればいいのですが、毎回タックインで着るわけじゃないですし、何よりタックインは暑いですから。
なおKUROはコットン100%なので最初の洗濯で多少は縮みまして、洗濯後のサイズはこんな感じ。
洗濯前(公式サイト) | 洗濯後(実寸) | |
---|---|---|
身丈 | 74 | 70.5 |
身幅 | 57 | 56 |
肩幅 | 49 | 50 |
袖丈 | 23.5 | 23.5 |
1番縮んだのは身丈(着丈)で、約3cmほど縮んでいるので、これを前提にサイズ選びをした方がいいですね。
このように洗濯で縮むことで着丈が長いのは多少マシになりますが、それでも1枚で着てバチっとサマになるほどではないかなと。



これだったら同じくらいの価格帯のセレオリやユニクロの方が断然シルエットは良いですよ


首周りは結構詰まっている


KUROはアメリカのブランドらしく比較的ネックが詰まっています。
これは好みにもよると思いますけど、私はあんまり好きじゃないかなぁ…



首詰まってると普通に苦しいじゃないですか
また苦しいだけでなく、最近はタンクトップが流行ったりして肌を見せる範囲が広くなる方向になってきているので、そういうトレンドにも逆行してるのかなと。
首の仕上げはバインダーではなくロック仕上げで、リブの太さは2cmとやや太めなので1枚で着るにはちょうど良いくらいです。
しいて言うなら、せっかく丸胴で裏側にシームがないのに首元は割と縫い代が立っちゃってるのが残念かなと。
他が当たらない分、首元だけは縫い代がちょっと肌に当たる感じがあるかもです。


インナーで着るか1枚で着るか、ちょっと中途半端
KUROは7オンスとかなりヘビーオンスな生地感(ちなみにタフが売りのビーフィーは6.1オンス)でありながら、シルエットはそこまでゆったりではなく普通ということで、インナーで着るのにも1枚で着るのにも絶妙に中途半端なんですよね。
インナーに特化するならもっと薄手の生地で首元も開いてリブも細めがいいですし、1枚で着るならもっとボックスシルエットにして欲しいところ。
個人的に1番KUROの良さが出るなと思うのは、シャツやジャケットのインナーにして、前開けで着た時ですね。


価格は高くないが、決して安くもない
KUROは税込3,300円ですが、この価格は正直高くもないけど安くもないかなと。
ヘインズとしても「史上最高」と謳うくらいだいぶこだわって作っていそうなので、3,300円はかなり頑張っているとは思います。
でも同じヘインズのビーフィーが2,420円だったり、ユニクロの名作T(エアリズムコットンオーバーサイズT)が1,990円だということを考えると、決して安くはないですよね。



もちろん上記2つのアイテムのコスパがバグっているというのもあるので、KUROも十分コスパの良いTシャツだとは思いますよ
経年変化は楽しめない


「色褪せない黒」をウリにするKUROは、当然のことですが経年変化を楽しむことはできません。
なので「ファッションの醍醐味は経年変化だ!」という人にはおすすめできませんね。
実のところ私も基本的には経年変化楽しみたい派でして、やっぱり着込んでいって自分だけの服になっていく感覚ってすごく良いじゃないですか。
例えば2000円かそこらのビーフィーだって、何年も何年も着込むことで色は褪せて生地はクタって、愛着マシマシの自分だけのTシャツになっていくわけです。
そうなったら自分にとっては確実に2,000円以上の価値があるわけじゃないですか。
そうやってお金をかけずに1つのアイテムを愛することも、ファッションの大きな魅力の1つだと思うんですが、その点KUROは色褪せないので何年経っても同じ顔。



そういう意味では、あまり着ていて面白味のある服ではないかもしれません
まあこの辺は価値観の問題ですからね。



安いTシャツは色褪せていくとボロっちく見えるから、ヘインズに経年変化なんて求めないよ
って人もいれば、



ヘインズみたいな安いTシャツは(高価格帯のTシャツと比べて)モノとしてのクオリティが高くない分、経年変化という楽しみがあった方がいいでしょ
って人もいるでしょうし。
ただマーケティングとしては、KUROの「経年変化しないTシャツ」というのは賢いなと思います。
ビーフィーをはじめ他の低価格帯のTシャツで着込むほど色褪せてくTシャツなんていくらでもあるわけですから、その逆をいくのはニッチなニーズを取りにいくという意味では正しいのかなと。



KUROは刺さる人には刺さる、刺さらない人にはまったく刺さらないTシャツだと思います


結局のところビーフィーとKURO、どっちが良いTシャツなの?
皆さん気になるのが、「同じヘインズのビーフィーとKURO、結局どっちがいいの?」ってとこだと思います。
あくまで好みの問題であることを前提で言わせていただくと、私は正直ビーフィーの方が好みです。
やっぱり服は経年変化してなんぼだと思ってますし、生地感もビーフィーの方がなんか好きなんですよね。
あと決定的なのは、どちらも着丈が長いのがちょっと気に入らないのですが、ビーフィーには別注で着丈の短いモデルがあるということ。
毎年人気のビューティアンドユース別注の着丈だけ短いものや、アーバンリサーチ別注の1からパターンを作り直したものなど、今っぽいシルエットのビーフィーがいくつかありますからね。




私が思う、KUROとビーフィーの選び方はこんな感じですので参考にしてみてください。
- いつまでもキレイな黒で着ていたい
- ちょっとキレイな服装やモードなスタイリングが好き
- どちらかと言えばインナー使いを考えている
- 服は経年変化してなんぼでしょ
- どちらかと言えば1枚で着たい
- 別注を含めいろんな形から選びたい
【Hane(ヘインズ)史上最高の黒T、KUROって実際どうなの?】まとめ
Hanesが満を持してリリースした渾身の黒Tである『KURO』は、「色褪せない黒」という点でユニークなコンセプトで生地感も柔らかくなめらかとあって、単体で見れば決して悪くないアイテムでしょう。
ただやはり、Hanes自身と多くのインフルエンサーがかなりハードルを上げたことによって「え?これそんなにすごいか??そうでもなくね??」となってしまうという、ちょっとかわいそうなアイテムかなって思いますね。



実際色が褪せにくいということ、生地がなめらかということ以外は、まあ普通…という感想でしたしね
この価格帯のTシャツにはビーフィーやユニクロなど強力な競合も多いので、その中でKUROが飛び抜けて良いってことはないですが、「キレイな黒のまま着たい」という人には非常に魅力的な選択肢になっていると思うので、この記事を読んで気になったらぜひ一度試してみて欲しいですね。
ではまた!!


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