こんにちは、はむすけです。
突然ですが、私には
- とにかく気が付くと履いてしまっている
- これがなければワードローブが成り立たない
- こりゃあ人生最高のコスパ革靴だ
という革靴があります。
その革靴というのが、フランスのブランドKLEMAN(クレマン)のPADRE(パドレ)というモデル。(現行モデル名はPADROR)
このPADREですが、2017年に購入してからの3年間で間違いなく私が最も履いた靴ですし、雨の日も風の日も履いていたので合計で200日以上は履いていると思います。
そしてそれだけ履いて分かったんです…
こりぁめちゃくちゃコスパの良い革靴だなと。
「コスパ」という言葉を使ってしまうと「安い割にはまあ良い感じ」という印象になってしまいますが、KLEMANのPADREは安さだけじゃなく、本当に魅力に溢れた革靴なんですよ
でも革靴って値段は高い割に雨の日は履けないし、気を遣って履かないとすぐにダメになりそうだよね…
っていうイメージを持った人もいるでしょう。
しかし安心ください、今回ご紹介するKLEMANのPADREはそんなイメージを完全に覆してしまいますから。
ということで今回はKLEMANのPADREを3年間で200日以上履いた私が、履き心地やサイズ感、経年変化などについて徹底的にご紹介します。
- もう大人になったし、そろそろちょっと良い革靴が履きたい
- 雨の日でも気軽に履けるカジュアルな革靴を探している
- コスパ最強の革靴を知りたい
という方はぜひ参考にしてみてください。
\汎用性抜群で頑丈、コスパも最高なフランス産の革靴/
ちなみにKLEMANとよく似た革靴に、同じくフランスのブランドであるパラブーツ(Paraboot)があります。
この記事を読んでいる人の中には、KLEMANとパラブーツのどちらを買おうか迷ってるっていう人もいるんじゃないでしょうか?
今回はそんな人のための記事でもあります。
私はパラブーツのシャンボードというモデルも購入しており、実際にKLEMANとパラブーツをしっかりと履き込んだ上での比較ができますからね。
ということで今回は、パラブーツとの比較も交えてKLEMANの魅力や少し気になる点についてもご紹介していきますよ。
少しでもコスパの良い革靴を探しているなら、正直KLEMANを買わない理由はないですよ!
\汎用性抜群で頑丈、コスパも最高なフランス産の革靴/
KLEMANでは2021年から各モデルの一斉アップデートに伴いモデル名が変更されており、今回ご紹介するPADRE(パドレ)もPADROR(パドロール)という名称に変わっています。(当記事の商品リンクもすべてPADRORに差し替えてあります)
PADRORでは全体のデザインやシルエットはPADREと変わっていませんが、インソールにクッション性の高いPORONという素材が使用されて履き心地がさらに良くなっています。
KLEMANの革靴はセメンテッド製法で少しインソールの硬い印象があったので、これは嬉しいアップデートですよ!
- 嫁と子供と服を愛してやまない30代既婚男性
- 20代後半で突然目覚めた遅咲きの服好き
- 年間100万円以上を服を買う服バカ
- シンプルで素材にこだわったドメブラが好き
KLEMAN(クレマン)とは?
PADREについてレビューする前に、KLEMAN(クレマン)というブランドについて少しご紹介していきます。
PADREのレビューが早く読みたいという人は、こちらからレビューに飛べますのでどうぞ。
フランス生まれのワークシューズブランド
KLEMAN(クレマン)はフランスのCLEONという会社が、ミリタリースペックをクリアしたワークラインとして1998年に創立したシューズブランド。
ちなみに本国フランスでKLEMANは、軍や消防署、市役所といった公共施設に靴を供給するサービスシューズブランドとしても知られているそうです。
サービスシューズとして提供されるだけあって、KLEMANはシンプルなデザインと丈夫さ・堅牢性が魅力のブランドとなっています。
日本では2018年頃から多くのレクトショップで取り扱われ始め、コスパの良いカジュアルな革靴として人気となってきていますね
PADRE(パドレ)というモデル
KLEMANを代表するモデルであり、日本でKLEMANが人気となるキッカケになったのがPADRE(パドレ)というチロリアンシューズです。
\汎用性抜群で頑丈、コスパも最高なフランス産の革靴/
チロリアンシューズは元々登山用として作られていたシューズであり、U字形にモカシン縫いされたアッパーと防水性・防滑性に優れたソールが特徴となっています。
PADREは街履き用なので本場のチロリアンシューズほどの防水性などはありませんが、それでも日常的に履くには十分過ぎるほど頑丈さと安定した履き心地は兼ね備えていますよ。
またチロリアンシューズは、ぽってりとしたかわいらしいデザインも魅力の1つ。
もちろん革靴なのである程度のキチンと感もありつつ、カジュアルなコーデに合わせる靴として非常に優秀なんですよね。
チロリアンシューズはフォーマル過ぎずカジュアル過ぎず、私服で履くには本当にちょうど良いデザインだと思います
KLEMANってパラブーツ(Paraboot)の廉価版なの?
冒頭でも言ったように、KLEMANは同じフランス生まれのパラブーツ(Paraboot)と靴のデザインが似ていると言われています。
同じフランス生まれでデザインも似ている、となれば当然よく比較されるわけですが、価格差も大きいため「KLEMANはパラブーツの廉価版」みたいなイメージを持っている方も多いと思うんですよね。
ただここで私が言いたいのは、「KLEMANは安いからって決してパラブーツの廉価版、ましてや劣化版では決してない」ということ。
KLEMANだって20年以上の歴史のあるブランドですし、それこそフランス政府にサービスシューズとして採用されるわけですからクオリティが低いわけないんですよ。
KLEMANにはKLEMANの良さがあり、パラブーツにはパラブーツの良さがあると言うか、ぶっちゃけあまり比較検討されるようなモデルではないと思うんですよね…
価格差的にもKLEMANを狙っていた人が急にパラブーツに手を出したりはしないでしょうし…(逆もまた然りで)
この辺のパラブーツとの比較は、後で詳しくしていくので楽しみにしておいてください。
KLEMAN(クレマン)のPADRE(パドレ)を3年間履きまくった上での正直レビュー【サイズ感&履き心地、パラブーツとの比較も】
改めてですが、今回レビューするアイテムの概要はこちらとなります。
ブランド | KLEMAN |
アイテム | PADRE(現行はPADROR) |
シーズン(購入時期) | 2017年 |
カラー | ブラック |
サイズ | 42(27〜27.5cm相当) |
素材 | アッパー:カウレザー |
価格 | 23,650円(税込) |
サービスシューズにも採用される堅牢さ
繰り返しになりますが、KLEMANは母国フランスでは消防署や市役所などの公共施設に靴を提供しています。
言い換えれば、フランス政府が品質を保証しているということ。
実際に2017年12月に購入してから本当に履きまくっていますが、3年経った今でも現役バリバリ。
しかも単にたくさん履いただけではなくって、雨の日や雪の日、何か靴が汚れてしまうかもしれない時はほとんど毎回PADREを履いていましたからね。
それでもステッチのほつれやソールのダメージもなく、まだまだ履いていけそうです。
またKLEMANのシューズには、セメンテッド製法というソールとアッパーを接着剤でくっ付けるという製法が用いられています。
セメンテッド製法の何が良いかって、ソールとアッパーの間に縫い目による隙間ができないので防水性が高いんですよね。
アッパー自体の防水性もそこそこありますし、防水スプレーを吹きかけておいて濡れたらさっと拭いてあげるくらいのケアで十分雨の日用として使えるスペックですよ。
雨の日でもお気に入りの靴が履けるっていうのは、雨の多い日本では特に嬉しいですよね
柔らかな革質で履き心地は最高
PADREに使われている革は、新品時からとても柔らかいのが特徴。
5万円を超えてくるような高級靴に使われる革って、上質でしっかりしている分下ろしたてはとにかく硬くて靴擦れしやすいもの。
しかしKLEMANの革はとても柔らかいため、履き始めから快適な履き心地です。
履き始めから足に馴染んでくれるというのは個人的にはかなり大きな魅力だと思っていて、革靴オタクの方に言わせればその靴擦れや足に馴染ませる過程すらも革靴の醍醐味なのかもしれませんが、私のような革靴初心者にとっては一刻も早く足に馴染んでほしいものですから笑
あとは重さも意外と軽いので、履いていてとても楽ですね。
後でしっかりとご紹介しますが、パラブーツと比較するとKLEMANの方が実際かなり軽いんですよ。
ただしKLEMANの革は柔らかいが故に、やや型崩れがしやすいので注意が必要です。
脱いだ後のシューツリーは必須ですし、履く時にはできるだけシューホーン(靴べら)を使いましょう。
↑シューツリーは必ず靴のサイズに合ったものを。できれば天然の木製にしてあげると吸湿性や防臭効果があって良いですよ。
↑サフィールのシューホーンは私も使っていますが、大手ブランドで安心ですし、価格も安くて持ち運びしやすいのでいつもかばんの中に入れてあります!
↑ideacoの靴べらは玄関のドアに磁石でくっ付くのでめちゃくちゃ便利です!
かくいう私はケチってシューツリーを入れない期間があったり、シューホーンを使うのが面倒でつま先トントンして履いてたりしたので、若干ではありますが型崩れしちゃってるんですよね。(本当に後悔しています…)
KLEMANの革質はとびきり上質というわけではないかも知れませんが、革質って上を見ればキリがないですし、この価格であれば十分過ぎるほどのクオリティだと思いますよ
適度なボリュームでカジュアルに履けるデザイン
PADREはチロリアンシューズ特有の適度にポテっとしたデザインがカジュアルに履く革靴としてはとてもおすすめ。
ポッテリとフォルムと厚いラバーソールは、流行のワイドパンツにも負けないボリュームがありますし、細身のパンツでも足元にメリハリが付くので相性は○。
PADREが1足あれば、どんな服装でも合わせられるっていうのは嬉しいですよね。
汎用性がかなり高いので、革靴デビューにもぴったりな1足だと思いますよ!
ただしさすがにスーツに合わせたり、フォーマルな場では履けませんのでご注意を。
\汎用性抜群で頑丈、コスパも最高なフランス産の革靴/
圧倒的なコストパフォーマンス
KLEMANの最大の魅力は何と言ってもコスパの良さ。
PADREをはじめとしたKLEMANの主要モデルはどれも20,000円前後となっており、よく比較されるパラブーツと比べても3分の1以下の価格になっています。
パラブーツみたいなカッコいい革靴が欲しいけど、とにかく高いからな…
と思っている方には、まずはKLEMANを見て欲しい。
私も実際にKLEMANから入りましたが、余程の服好き・靴好きじゃなければKLEMANで十分。
むしろ靴擦れしなかったり価格が安くて気兼ねなく履けたりということを考えると、革靴初心者には断然KLEMANの方がおすすめなんです。
日本人の足に合ったサイズ
PADREを筆頭にKLEMANの靴は比較的幅広でして、これは日本人の足に合ったシルエットと言えます。
革が柔らかい上に足に合うシルエットなので、履き下ろしから快適な履き心地だったんですね。
ちなみに私はこんな感じの足のサイズで、スタンスミスなどのスニーカーで27.5cmを履いていますが、PADREはサイズ42(27〜27.5cm相当)でぴったり。
履き始めから窮屈さはなく靴擦れもしなかったですし、履き込んだ後も革が伸びてブカブカになる感じはありません。
KLEMANは革質が柔らかいのでアッパーは多少伸びる可能性がありますが、ソールの取り付け方がセメンテッド製法ということでインソールが大きく沈み込むことはないでしょう。
KLEMANの革靴は試着した時にぴったりのサイズ感で選んで大丈夫だと思いますよ!
KLEMANとパラブーツを比較してみる【実際に両方履いてみてのレビュー】
ここからは皆さんも気になっているであろうKLEMANとパラブーツの違いについて、実際に両方履き込んだ私がばっちり比較していきます。
ちなみに私が持っているのは
- KLEMANのPADRE:チロリアンシューズ
- パラブーツのシャンボード:Uチップシューズ
なので少し形は違いますが、今回はこの2つのモデルを比較していきます。
PADREとシャンボードはそれぞれのブランドを代表するベーシックなモデルなので、革質や履き心地、靴の造りなどを含めKLEMANとパラブーツというブランドそのものの比較と考えても良いでしょう
革質はほぼ変わらない?
こちらがそれぞれの革質を比較した写真となります。
いかがでしょうか?
正直写真で見る限りは、そこまで明確な違いは分からないように感じませんか?
つま先で見ても革質自体にそこまで大きな差はなく、KLEMANの方もかなりキメの細かい革が使われていることが分かりますね。
とまあパッと見ではほとんど変わらないと言ってきましたが、実際に手にとってみると結構違います。
油分を多く含み「フランスの宝石」とまで言われる(本当に言っている人いるのでしょうか?笑)パラブーツのリスレザーに比べると、どうしてもKLEMANの方は光沢感や堅牢さでは若干物足りないように感じてしまうんですよね。
ただしそれは価格が全然違うのでそれは当たり前。
ほとんどのモデルでパラブーツはKLEMANの3倍以上しますから…
KLEMANも十分に及第点の美しさや頑丈さは備えていますし、少なくとも履いている分には革質だけじゃ見分けが付かないんじゃないかな
シルエット・履き心地は一長一短だが、日本人の足に合うのはKLEMAN
KLEMANのシルエットは幅広扁平なのに対して、パラブーツは甲が高く幅は狭くなっています。(上の写真だと少し分かりにくいか…)
このシルエットの違いがKLEMANは日本人の足に馴染み、パラブーツは合わないと言われる理由なんです。
ただまあ履き心地だけで言えば足に合っているKLEMANの方が良いかも知れませんが、見た目については正直好みの分かれるところかなと。
KLEMANはややぽってりとした印象になり、パラブーツと比べるとどうしてもシャープさには欠けますからね。
残念ながら私たち日本人の幅広な足では、見た目の美しさ(シャープさ)と履き心地を両立できずにどうしても一長一短となりますが、やはりずっと履いていくものですからKLEMANの履き心地の良さは大きな魅力だと思います。
ソールの製法が違うと印象も大きく違ってくる
KLEMANは圧倒的なコスパの良さや履き馴染みの早さといった魅力はありますが、やはり伝統があり価格も高いパラブーツには、全体の醸し出す重厚感であったり細部の作り込み(特にソール)の部分では敵いません。
パラブーツは世界で唯一自社でソールを作っている革靴ブランドですし、作り方も非常に伝統的なノルヴェイジャン製法で作られています。
ノルヴェイジャン製法についてはこちらの記事で詳しく説明していますが、大きなメリットはソールが減ったら交換が可能で長く履け、一生モノになり得るということ。
一方でKLEMANの靴はアッパーとソールを接着剤で貼り付けるセメンテッド製法と呼ばれる製法で作られています。
セメンテッド製法ではソール交換ができないため一生履き続けることはできません。
ただしセメンテッド製法にも以下のようなメリットがあって、一概にセメンテッド製法が悪いというわけではないんです。
- 軽く柔らかい履き心地になる
- アッパーとソールを接着しているので隙間がなく防水性が高い
- 安価で作れる
両方履いている私としては、製法によって履き心地や機能性に大きな差はないと感じています
ただ一方で、単純に見た目ではやっぱりパラブーツのステッチ(縫い目)はカッコいいなと思っちゃうんですよね。
ソールを縫い付けてあるからこそ出てくるステッチなんですが、見た目のアクセントにもなっていて、こういうところに「伝統あるブランド・製法の機能美」みたいなものを感じたりもします。
残念ながらセメンテッド製法では、ソールを接着剤でくっ付けるのでステッチはないんですよね。
まあ言われなきゃそんなに気にならない部分ではあるんですが、こうやって比べて見るとステッチがないことで少し寂しい印象にも見えてしまいますね。
こういう製法の違いが見た目にも影響を与えるってところも服や靴の奥深さであり、面白いところですよね
KLEMANとパラブーツ、比べてみた結果は…
KLEMAN | パラブーツ | |
---|---|---|
設立年 | 1988年(フランス) | 1908年(フランス) |
今回比較したモデル | PADRE | シャンボード |
価格 | 23,650円 | 71,500円 |
アッパーレザー | 柔らかいカウレザー | リスレザー |
製法 | セメンテッド製法 | ノルヴェイジャン製法 |
シルエット・フォルム | ポッテリと幅広 | シャープ |
日本人の足に合うか | 合う | 合わない |
さてここまでKLEMANのPADREとパラブーツのシャンボードを比較してきましたが、これからどちらを買おうか迷っている人に対する私の結論は、「革靴に強いこだわりがないのであればKLEMANで十分、革靴大好きならパラブーツも視野に入ってくる」です。
確かに製法や革質の部分ではパラブーツの方がハイスペックなのは事実です。
ただそのクオリティの差が価格の差にはっきり表れているかというと、決してそんなことはないんじゃないかなと。
何度も言いますが、パラブーツはKLEMANの3倍以上しますからね。
個人的にはパラブーツを1足買うのであれば、KLEMANを買って残りの約50,000円で何か違うものを買うのもアリだなと思いますよ
【KLEMAN(クレマン)のPADRE(パドレ)を3年間履きまくった上での正直レビュー】まとめ
- どんなコーデにも合わせやすく汎用性が抜群
- 200日以上履いてもほとんど劣化がないほど丈夫
- 革質が柔らかいので新品の時から靴擦れしない
- やや幅広なシルエットは日本人の足にぴったり
- このクオリティで2万円という衝撃のコスパ!
- 革質や作りは高価格帯の革靴と比べると物足りない
- ソール交換ができないので一生履くのは無理
- ぽってりとしたシルエットは見た目的には好みが分かれるかも…
何度も言いますが、KLEMANのPADREは私がこの3年間でダントツに履いた靴ですし、今後も履き潰れるまで履いて履き潰したら同じものを買い直すつもりでいるくらいに気に入っています。
気軽に、そしてカジュアルに履ける革靴の中ではコスパを含め最高峰の革靴だと思っていますので、皆さんも是非手に取ってみてください。
ではまた!!
\汎用性抜群で頑丈、コスパも最高なフランス産の革靴/
最後まで読んでくれたあなたにはこちらの記事もおすすめ!!
コメント