- 1万円以下でも上質なカシミヤニットってないのかな?
- ユニクロのカシミヤって実際品質どうなの?
- 経年変化こそファッションの醍醐味よな
という人に向けて、今回はユニクロのカシミヤニットをガンガン洗って育てたらどうなるのか?という検証結果をお伝えしていきます。

ユニクロのカシミヤニットといえば、定価9,990円(税込)とカシミヤニットの中では圧倒的に安いのが魅力で、皆さんの中にも一度は見たことや着たことがあるという人も多いのではないでしょうか?
しかし1つ問題があって、それはカシミヤの質。
カシミヤと一口に言っても当然品質はピンキリでして、それこそラグジュアリーブランドが使うような超上質なものもあれば、カシミヤとは名ばかりの粗悪なものもあるのが現実。
その中で正直ユニクロのカシミヤって、品質としてはお世辞にも良いとは言えないんですよね。

まあ普通のブランドで買うとカシミヤニットって3万円以上が基本ですし、それが1万円切ってるんですから当たり前っちゃあ当たり前なんですけど
まあ一旦それはそれとして、カシミヤで有名なドメスティックブランドにHERILL(ヘリル)とcash&barba(キャッシュアンドバルバ)というブランドがあるんですよね。
これらのブランドの売り文句として「着れば着るほどに、洗えば洗うほどにふわふわになる、育つカシミヤ」っていうのがあるんですよ。
………あれ?ユニクロのカシミヤニットも着まくって洗いまくれば育つんじゃね?
ということで今回は、「ユニクロのカシミヤニットを着まくって洗いまくったら、ふわっふわで良い感じに育ってくれるのか?」を検証してみました。
品質がイマイチって言ったってカシミヤはカシミヤなわけですし、もし良い感じに育ってくれたら1万円以下で良いカシミヤニットが手に入るんですから最高じゃないですか?



「品質の高くないカシミヤが育つわけねーだろ」という考えが頭をよぎりますが、一旦ガン無視していきます笑
- なぜユニクロのカシミヤニットを洗うのか?
- ユニクロのカシミヤニットの洗濯方法
- ユニクロのカシミヤニットを育ててみた結果
- 次回への反省点
はい、ここで結論を先に言っておきます。
結論から言うと、ユニクロのカシミヤニットは着まくって洗いまくってもふわっふわにはならず、むしろカサカサになって新品時よりも肌触りが悪くなってしまいました…
ただ失敗の原因もおそらく特定できましたし、私の失敗談を読んで皆さんには同じ失敗をして欲しくないっていう気持ちがあるので、ぜひ最後まで読んでみてください。



反省点もはっきりしましたし、次はもっとうまく育てられると思います


- 嫁と子供と服を愛する30代男性
- 20代後半で服に目覚めた遅咲きの服好き
- 年間100万円以上買う服バカ
- シンプルで素材にこだわるドメブラ好き
- 179cm74kgのがっちり体型
なぜユニクロのカシミヤニットを洗うのか?
ユニクロのカシミヤを洗濯してみる前に、そもそもなぜユニクロのカシミヤニットを洗って育てようと思ったのかを改めてお伝えしていきます。
そんなことより早くどうなったか教えて!という人は、こちらで下に飛びます。
カシミヤニットを育ててみたいけど、上質なカシミヤって高いよね…


冒頭でも言いましたが、上質なカシミヤを売りにしたブランドのカシミヤニットって、着込んで洗っていくうちにどんどんふわふわの肌触りになっていくらしいんですよ。
そういうアイテムはよく売り文句として「育つカシミヤ」って言われるんですけど、もうめっちゃロマンあるじゃないですか!!



経年変化なんてファッションで1番の醍醐味みたいなもんですし、そりゃあ「私もカシミヤニット育ててみたい!」って思っちゃいますよ
「ふーん、でもそんなにカシミヤニットを育てたいならそのブランドのニット買えばいいじゃん」と思ったそこのあなた。
まったくもってその通りです。
でもそうは言ったってそういうブランドのカシミヤニットはめちゃくちゃ高いんですよ…
もちろん最高品質のカシミヤを使用しているので妥当な金額だとは思うのですが、とはいえ普通ニット1着に5万円もポンと出せなくないですか?
しかも仮に5万円でブランドのカシミヤニット買ったとして、そんな高級なニットを家でガシガシ洗濯なんか怖くてできなくないですか?


その点ユニクロのカシミヤニットは定価で税込9,990円、私が購入した時にはセールで7,990円と全然手が届くお値段だし、最悪洗濯で失敗しても落ち込まずに済みますよね。
つまり、「カシミヤは育ててみたいけど高いカシミヤはなかなか買えないし、買ったとしても家庭洗濯は怖い、なら安くて良い意味で雑に扱えるユニクロのカシミヤニットしかなくない?」ということで、今回ユニクロのカシミヤニットを洗って育てることにしたというわけです。
ユニクロのカシミヤニットが育ったら超お得だし、何より楽しいじゃん!
これも冒頭でも言ったんですけど、ユニクロのカシミヤニットってカシミヤとしてはそんなに品質は高くないです。
ちょっと前に少し話題になった「元ユニクロ店員が教える、絶対に買っちゃいけないユニクロ商品」みたいなランキングでワースト1位になってましたし、実際に触ってみてもまあそれなりかなと。
しっとりなめらかではあるんですけど、カシミヤ特有のふんわり感はなくって生地もかなり薄いので保温性もあまりないですし。



もちろんカシミヤ100%のニットをアンダー1万円で出していること自体がとんでもないんですけど、値段相応といえばそうなんですよね
そこでもしユニクロのカシミヤニットが着用・洗濯を繰り返すことで良い感じに育ってくれたら、値段相応だったユニクロのカシミヤニットがお値段以上になってくれたら、もうめっちゃお得じゃないですか?
しかもユニクロのカシミヤニットの育成に成功したら、私のように家庭があって服にお金をかけられない人でも上質なカシミヤニットを着られるようになるってわけですよ。(私も痛感していますが、服好きにとって結婚・出産によって被服費が減っていくのって結構しんどいんですよね…)
そのためなら私はよろこんで人柱になりましょう。
あとは単純に、こうやって自分で考えていろいろやってみるのって楽しいんですよ。
ただユニクロの服じゃあ愛着を持って着ることってなかなか難しいですけど、こうやって自分なりのカスタマイズをしていくと俄然愛着が湧いてきますし。




ユニクロのカシミヤニットの育て方
ここからは具体的にどうやってユニクロのカシミヤニットを育てていったのか、その育成方法を紹介していきます。
そんなことより早くどうなったか教えて!という人は、こちらで下に飛びます。
なお今回育てるカシミヤニットの詳細を下に示します。
ブランド | UNIQLO |
アイテム | カシミヤタートルネックニット |
シーズン(購入時期) | 2024年秋冬 |
カラー | ブラック |
サイズ | XXL |
素材 | カシミヤ100% |
価格 | セールで7,990円(税込) |
前提として、カシミヤは洗い過ぎない方がいい
いきなり本末転倒な話ですが、大前提としてカシミヤニットって本来洗い過ぎない方がいいとされていて、大体1シーズンに1,2回洗えばいいらしいです。
今回は洗濯頻度含めてかなり我流で洗濯していくのですが、カシミヤの正しい洗い方についてはMARKAWARE(マーカウェア)デザイナーの石川俊介氏のYouTubeが非常に参考になるのでそちらをご覧ください。
ちなみに石川氏によるとカシミヤは意外にも洗濯には強いらしく、ウールと比べても家庭洗濯に向いているらしいので勇気が湧いてきますね。



カシミヤなんて1番デリケートな素材だと思っていたのに、ちょっと意外ですよね〜
1回着たら1回洗う。スパルタでいきます
とまあ本来のカシミヤの洗濯頻度や方法は上の石川氏の動画を見てもらうとして、今回はユニクロのカシミヤニットをとにかく早く育てていきたいのでガンガン洗濯します。
具体的には1回着たら1回洗濯するようにして、1シーズンで10回ほど着用・洗濯を繰り返しました。
「1シーズンで10回って意外と回数少なくね?」と思うかも知れませんが、今回は他のおしゃれ着と一緒に洗濯機で洗濯するようにしていたので、他の洗濯物が溜まるまでは洗濯カゴで待機してもらっていたんですよね。



そういう意味でも今回はとにかく雑に扱い、過保護にせずにスパルタでいきましたよ(めんどくさかっただけですけど笑)
ドラム式洗濯機で洗濯して平干し乾燥


これまた前提として、カシミヤを家庭で洗濯する場合は獣毛専用の洗剤での手洗いが推奨なんですが、面倒なので今回はドラム式洗濯機で他の洗濯物と一緒にガンガン洗いました。



カシミヤニットだけ単体で洗剤変えて手洗いするのって、結構めんどくさいじゃないですか〜(結果としてこの判断がミスだったんですけど…)
なおユニクロのカシミヤニットの洗濯表記と、今回実施したカシミヤニットの洗濯方法は以下のとおりです。
- 40℃限度で手洗い
- 漂白NG
- タンブル乾燥NG
- 日陰で平干し
- 150℃(中温)までアイロンOK
- 石油系溶剤、ドライクリーニング、弱い処理
- 洗濯モード:おしゃれ着モード
- 使用洗剤:おしゃれ着用洗剤(エマール)
- 柔軟剤、漂白剤:レノアリセット、酵素系漂白剤を少なめで使用
- 洗い:6分
- すすぎ:3回
- 脱水:4分
- 乾燥:平干しで浴室乾燥
ちなみにめんどくさがりの私でもさすがに洗濯する時は畳んで洗濯ネットに入れて、乾燥はニット専用の平干しネットに置いて干していています。


最後はスチーマーとブラッシング


洗濯・乾燥の後はスチーマーでシワを伸ばし、ブラッシングで毛並みを整えていきます。
ちなみにスチーマーはSteamOne(スチームワン)というブランドのものを、ブラシはショージワークスの洋服ブラシを使っています。



どちらも多少お値段は張りますが、使いやすくて機能性もバッチリ、何よりおしゃれなのでとても気に入っています




※リンクは私が使用しているものとは違うブラシになります
ユニクロのカシミヤニットを育ててみた結果
結論、育成失敗でした…
最初に結論から言っちゃうと、今回の育成は失敗でした…
とりあえずビフォーアフターの写真をご覧ください。












毛羽感は出たがふんわり感は出ず、むしろカサカサになった


今回ユニクロのカシミヤを育てるにあたって、一番期待していたのは「生地感がふわふわになる」ことなんですが、残念ながらそううまくはいかず…
着用・洗濯を繰り返すことで生地表面の毛羽立ちは増しているのですが、ふわふわというよりカサカサになってしまいました。
これはおそらくカシミヤ用の洗剤ではなく通常のおしゃれ着用洗剤を使ったので、洗濯を繰り返すことで元々あったカシミヤの油分が抜けてしまったのかなと。



こうやって洗濯してカサカサになると、「カシミヤ(獣毛)って油分が大事なんだな」って実感しましたね笑
着心地はちょっと悪くなった…


生地の油分が抜けてカサカサになってしまったということで、着心地も正直少し悪くなっていますね。
時にタートルネックということもあって、首元のチクチク感は気になるようになっちゃったかなと。
まあ元からめちゃくちゃ着心地の良いカシミヤではないですし、その辺のウールニットよりはなめらかではあるんですけど、これなら同じユニクロでもエクストラファインメリノウールの方が遥かに着心地は良いですね。



手持ちのエクストラファインメリノのニットも着用・洗濯を繰り返してますけど、ここまで着心地の劣化しないですし
サイズは多少縮むが、何とか最低限に抑えてられていそう




ニットなのである程度は仕方がないんですけど、やはり洗濯することによって多少は縮みます。
育成前後のサイズスペックはこんな感じです。
育成前(公式サイト) | 育成後(実寸) | |
---|---|---|
身丈 | 74 | 72 |
身幅 | 62 | 58 |
肩幅 | 48 | 45 |
裄丈 | 86.5 | 83 |
襟の高さ | 17 | 17 |
オンラインストアの表記と実寸なので測定誤差はかなり大きいとは思いますが、全体的に少し縮んでいますよね。
ただ今回の洗濯方法では乾燥機は使用せず、干す際にも平干しにしたこともあって、これでも洗濯によるサイズの変化は最低限に抑えられているのかなと。



ただし乾燥機していればもっと縮んで、平干しにせずハンガーで干していたら伸びていたと思うので、もし皆さんも洗濯する時は注意してください
ちなみに今回はこの洗濯による縮みを考慮して最初から大きめのサイズ(XXL)を買っていたので、洗濯後はむしろちょうど良いくらいのサイズ感で着られています。
皆さんもユニクロのニットを家庭で洗濯しようと考えている場合は、ワンサイズアップくらいで買っておくと良いですよ。
失敗の原因と反省点


もうお分かりかと思いますが、今回育成に失敗した一番の原因は「カシミヤ専用の洗剤を使わなかったこと」です。


カシミヤ専用の洗剤には、本来カシミヤに含まれる油分や水分を補充してくれる成分や、髪の毛に使うコンディショナーのようにカシミヤの毛の表面(スケイルと呼ばれる鱗状の構造)を整えてくれる成分が入っています。
それは分かってはいましたしカシミヤ用の洗剤も持ってはいるのですが、カシミヤニットだけ洗剤分けて洗うのが素直にめんどくさかった今回は実験ということで、皆さんの参考にするためにも一旦普通のご家庭にもよくあるおしゃれ着用洗剤を使ったんですよね。
今回使用したのはエマールも一応公式サイトには「カシミヤも洗える」って書いてあるんですけど、やはりカシミヤ専用洗剤と比べてしまうと質は落ちます(価格も全然違いますから)し、実験ということで必要以上に洗濯回数も増やしましたし仕方がないのかなと。



なので私も今後はカシミヤ専用洗剤を使おうと思いましたし、皆さんにもぜひカシミヤ専用洗剤を買って使用することをおすすめします


また洗濯機を使ったのも失敗の原因になっているかなと。
手洗いに比べて洗い・すすぎの工程がどうしても時間がかかってしまうので、そこで油分抜けや生地へのダメージが出てしまいますからね。



やっぱり何事もめんどくさがっちゃダメってことですね笑
【 ユニクロのカシミヤニット育ててみた】まとめ
今回は「ユニクロの激安カシミヤニットをガシガシ着てガンガン洗ったらふわっふわに育つのか?」という検証をしてみましたが、検証結果は正直失敗でしたね。
洗濯によって毛羽は立ったものの、生地の油分が抜けてカサカサになってしまいました。
原因としては、カシミヤ専用洗剤を使用せずに市販のおしゃれ着用洗剤を使ったというのが大きいのかなと。
カシミヤ専用洗剤を使っていればもう少しマシだったのも知れませんけど、正直今回やってみて、やり方を変えてもあんまりユニクロのカシミヤが良い感じに育つとは思えないかなぁ…
何度も言いますけど、カシミヤ100%で1万円切ってるのはいくらなんでも安過ぎますからね。
当然と言えば当然ですが、どんなに育ててみてもやっぱりそこの質の差は縮まらないってことなんでしょう。



これがもし2万円とか3万円のカシミヤニットだったら違うのかも知れませんけど、さすがに8千円のカシミヤじゃあ無理なのかなと…
なのでもし今ユニクロのカシミヤを着ているとかこれから買おう(次の冬に買おう)と考えている人は、極力洗濯はしない方がいいでしょう。
それこそMARKAWAREの石川氏が言うように、シーズン中とシーズン終わりに1回ずつ、専用の洗剤で手洗いしてあげるのが一番良いんじゃないかと思います。
ちなみに私はせっかくここまでやったので、これからもカシミヤ専用洗剤で洗ってみてどうなるかについて引き続き検証していくつもりです。
驚きの結果になったらまたご報告しますね。
ではまた!!
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