- とにかく上質な生地感の「勝負Tシャツ」が欲しい
- 何年も着られる丈夫なTシャツを探している
- オーラリーのスタンドアップTが気になる
という人に向けて、今回はAURALEE(オーラリー)夏の大定番にして超人気アイテムがスタンドアップT(Stand up Tee)についてレビューしていきます。
名作と名高いスタンドアップTですが、何よりもネックなのがそのお値段。
半袖Tシャツでなんと衝撃の17,600円(税込)ですからね。
っていう人多いんじゃないですか?(私も購入前はそうでした)
さすがにTシャツ1枚でこんだけ高いと「買ったはいいけどなんか違う…」なんてことには絶対なりたくないですし、「着なかったら部屋着にすればいいや」とはいきませんからね。
今回はAURALEEのスタンドアップTを2年間着ている私が、実際に繰り返し着ることで初めて分かった、スタンドアップTの魅力と少し気になる点を正直にレビューしていこうと思います。
これから購入を考えている人や、買ったはいいけどこの先不安っていう人に少しでも参考になればと思います。
- 嫁と子供と服を愛してやまない30代既婚男性
- 20代後半で突然目覚めた遅咲きの服好き
- 年間100万円以上を服を買う服バカ
- シンプルで素材にこだわったドメブラが好き
AURALEE(オーラリー)とは?
スタンドアップTについてご紹介する前に、まずはオーラリー(AURALEE)というブランドについて簡単にご紹介していこうと思います。
それよりも早くスタンドアップTについて知りたいという人は、こちらからすぐにレビューに飛べますのでどうぞ。
今や日本を代表する超人気ドメスティックブランド
オーラリー(AURALEE)は、2015年にデザイナーの岩井良太さんが立ち上げたドメスティックブランドです。
ブランドの代名詞でもある超上質な素材や生地と、シンプルながら空気感のあるデザインが服好きの若者を中心にウケて、瞬く間に人気ブランドになります。
当時のオーラリーの人気は凄まじく、人気アイテムが超高額で転売されたりインスタがオーラリーの服で溢れかえったりと、その人気のあまり「ミーハーブランド」のようなイメージがついてしまったほどでした。
オーラリーの服って生地感やデザインを含めて、とにかく写真で見た時に「映える」んですよね
オーラリーが人気になって以降、「素材が良くてゆったりとしたシルエットの服」というのがドメブラの主流になっていることからも、日本のファッション界を引っ張ってきたブランドであると言えるでしょう。
また人気だけでなくブランドとしての評価も高く、2018年にはFashion Prize Of Tokyoを受賞、2019年からは世界最高のファッションの祭典であるパリコレクションにも進出しており、今や完全に日本を代表するブランドにまで成長しています。
パリコレでは世界中の錚々たるラグジュアリーブランドに混じってショーやコレクションを発表してるんだから、すごいですよね
オーラリーについてはこちらの記事でも詳しくご紹介しているので、気になる人はぜひ読んでみてください。
「素材からデザインを考える」
オーラリーの魅力は何と言っても素材・生地です。
オーラリーの運営元(親会社)がクリップクロップという生地問屋であるというのも有名な話ですが、そういう背景もあって他のブランドとは違うレベルで素材・生地へのこだわりが強いんです。(ちなみにクリップクロップは、他にもキャプテンサンシャイン(Kaptain Sunshine)やウェルダー(Wellder)といった人気ドメブラも運営していますね)
素材・生地へのこだわりは、ブランドのコンセプトに
自分たちが本当に良いと思う素材の追求
を掲げ、デザイナーの岩井さん自身「素材からデザインを考えている」と言うほど。
オーラリーではデザインありきで素材や生地を選ぶのではなく、まず良い素材があって、その素材が100%活きるデザインを考えているそうなんです。
だからオーラリーの服は本当に素材感・生地感が圧倒的で、ファッションに詳しくない人でも一度触れば分かるほど、もうめちゃくちゃ上質なんですよね。
それこそ服に全然興味がない人が見ても、「あ、良い服着てんな」って思うくらい。(実際にオーラリーのコートを着ていると、服に興味のない知り合いからもよくこう言われます)
オーラリーの服を見たことがないって人は、一度でいいから実際に見て・触って・着て欲しいです!
またオーラリーの服は生地感が良いので、払った金額に対して価値が分かりやすいんですよね。
オーラリーの服はデザインに込められた意味やファッション的なすごさとかが理解できなくても、とにかく生地が良いので「ああ、こんだけ良い生地ならこれくらいの値段はするよね」っていう風に腑に落ちやすい。
服は生地だけにお金を払うものではないですが、とは言えバカにならない金額を1着の服に払うわけですから、生地感や素材感で価値を感じやすいっていうのは大きな魅力ですよ。
取扱店が多く、手に取りやすいのも魅力
オーラリーは青山に直営店(オーラリートウキョウ)がありますが、その人気のあまり数多くのセレクトショップで取り扱われているので、実際に手に取って見やすいってのも魅力の1つでしょう。
ドメブラを扱うショップではオーラリーを取り扱っていないショップを探す方が大変なくらい、大手セレクトショップも含めてかなり多くの取扱店がありますからね。
ドメブラの中には限られたショップでごく少数しか入荷せず、気軽に見られないようなブランドも多いですから、オーラリーのように幅広く展開してくれているブランドはおしゃれ初心者やライトな服好きにとっては嬉しいですよ。
【レビュー】AURALEE(オーラリー)のスタンドアップTを実際に着てみて分かった魅力
生地は厚いが全然暑くない
AURALEEのスタンドアップTは、アイテム名の由来になっているように、Tシャツそれ自体で自立するほど極厚の生地が特徴。
って思いますよね?
ところがどっこい、実際に着てみると全然暑くありません。
確かに通気性は良くないんですが、良い意味で生地の硬さが半端なくてTシャツそのものが立体感なシルエットを形成しているため、Tシャツと身体の間に空間(隙間)ができるんですよ。
この空間があることで生地が身体に密着しませんし、この空間を風が吹き抜ける感じがして結構涼しい。
乳首透けや汗染みとは無縁で、着心地も快適
AURALEEのスタンドアップTは自立するほどの生地の厚みがあるので、乳首透けや汗染みといった『Tシャツあるある』的な弱点とは無縁です。
スタンドアップTで乳首透ける人いたら、それはなかなかに主張の激しい乳首の持ち主ですし、むしろそんな稀有な乳首は誇って生きていきましょう笑
汗染みに関しては、先述のようにTシャツと身体との間に空間ができるのでそもそもTシャツに汗が付きにくい、そして付いたとしても生地が極厚なので他人から見て分かるくらいには染みません。
確かに「汗を吸わない」というとあまり着心地が良さそうには聞こえませんね。
実際汗をうまく吸ってくれないポリエステルとかのTシャツって着心地悪い部分はありますし。(ここでいう着心地とは、触り心地や肌当たりではなく快適性という意味)
ただスタンドアップTに関しては汗を吸ってくれないと言うよりも、しつこいようですがTシャツと身体の間に空間があって、そこを風が吹き抜けることによって汗をかいたうちから乾いていく感覚なんですよ。
そもそもポリエステルのTシャツが着心地悪く感じるのは、吸った汗がいつまで経っても乾かずにTシャツ自体がびしょびしょになるからなんですが、その点AURALEEのスタンドアップTは
- Tシャツと肌が触れ合わず、最初から汗を吸いにくい
- 風通しが良いので肌の上で汗がベタつくこともない
- もし汗を吸っても100%コットンなのでしっかりと放散してくれる
という3層構造で快適な着心地を実現しているんです。
洗濯を繰り返してもヨレない型崩れしない
AURALEEのスタンドアップTは本当にしっかりとした生地感で、型崩れにはめっぽう強いのも魅力。
基本的に私はこういうちょっと良いTシャツって、おしゃれ着用洗剤を使って手洗いコースで洗うんですが、スタンドアップTに関してはあまり気にせず通常の洗剤と通常コースでガシガシ洗っちゃってます。
そんな感じで1年以上着ても、全然首がヨレたり型崩れしたりしてないですからね。
こういうイージーケアっていうのは、日常着には欠かせない重要なポイントになってきますよ。
毎年リリースされる夏の定番アイテム
スタンドアップTはAURALEEの中でも夏の定番アイテムとして、ブランド設立当初の15SSから継続してリリースされていますし、おそらくこの先も継続的にリリースされるはずです。
継続的に手に入るっていうのは、私が服を選ぶ上で結構大事にしてることです。
そのシーズン限りのレア感も良いんですが、やはり毎年リリースされることで
- もしその年買い逃しても次の年に買える
- 時間的に余裕があるのでじっくり吟味した上で買える
- 気に入って着つぶしてしまっても、また同じものが買える
- 同じアイテムを持っている人が多いので、この記事のようなレビューが参考になりやすい
などといった多くのメリットを享受することができますからね。
AURALEE(オーラリー)のスタンドアップTを実際に着てみて分かった少し気になる点
さてここまではスタンドアップTの良いところをご紹介してきましたが、ここからは実際に2年ほど着てみて気付いた、少し気になる点についてもご紹介していきます。
迫力のあるシルエットは合わせ方を選ぶ?
AURALEEのスタンドアップTは迫力のあるボックスシルエット。
- 身幅
- 肩幅
- 袖幅
などはかなり大きくとられているのに比べて着丈は極端短く、ボックスシルエットが特に強調される形になっています。
また自立するほど極厚の生地が、着る人の体型など関係なくこのボックスシルエットをはっきりくっきり描きます。
そしてこのシルエットがなかなか曲者でして、まあスタイルが良く見えない。
上半身にしっかりとボリュームが出るので、あまり細身のパンツを合わせると頭でっかちな逆三角形のようなスタイルに見えてしまうんですよ。
確かに上半身にボリュームを持ってきて下半身は細身のパンツを履くっていうスタイルは、アルファベットの「Y」になぞらえてYシルエットと呼ばれ、スタイルが良く見えるシルエットとされていますよね。
しかしこのYシルエットってどちらかと言うと秋冬に効果が出るものでして、上半身のボリュームはディティールの多いアウターや何枚かの服のレイヤードで作り出すのがベター。
夏にどデカいTシャツ1枚で上半身にボリュームを持ってきちゃうと、何だか下半身が異常に小さく見えることがあります。
そして下半身が小さく見えるということは、同時に脚が短く見えるということ。
AURALEEのスタンドアップTはその強烈なボックスシルエットのあまり、上半身にボリュームが出がちなんですよね。
こういう時は逆にワイドパンツとかでコーデの土台をしっかりさせてあげることが良かったりするんですが、上下ともにワイドなシルエットって今度はある程度の身長を要求してきたりして…
とまあTシャツ1枚でも結構コーデに気を使ってあげないということで、意外とコーデを組むテクニックが必要となる1着でもあるってことです。
ただしこのド迫力のシルエットにはメリットもありまして、着る人自身の身体のラインが反映されにくいってことです。
スタンドアップT自身が勝手にシルエットを作ってくれるので、着る人がガリガリであろうとガッチリ体型であろうと同じようなシルエットになります。
これは体型にコンプレックスがあって身体のラインを出したくないって人には嬉しいポイントになりそうですよね。
生地の触り心地は最高、でも思ったより柔らかくならない
AURALEEのスタンドアップTには、極限までハリを追い求めた、硬く硬く編まれた天竺素材が使われています。
これだけ聞くとめちゃくちゃガサっとした生地を思い浮かべますが、やはりそこはAURALEE。
細番手の糸を使うことで極厚ながらもジワッとした触り心地の、本当になめらかな生地感に仕上がっています。
ただしこの生地、新品時でハリが強いのはもちろん、2年ほど着た今でもかなりのハリ感を保ったままとなっています。
みたいなショップ店員の口説き文句はよく聞きますが、スタンドアップTに関してはそこまで「馴染む」ことは期待しない方がいいのかも。
ただこれはあくまで2年着用しての感想ですので、この先3年4年と着ていけば柔らかくなるのかも知れません。
見た目にも着心地にもシーム(縫い目)が気になる
AURALEEのスタンドアップTを着ていて、見た目的にも着心地的にも少し気になるのがシーム(縫い目)の部分。
まず見た目としては、上の写真のように肩部分のシームがなんだかもっこりして見えるというか、私には少し不自然な繋がり方をしているように見えるんですよね。
これは多分生地が厚過ぎるが故でして、これだけ極厚の生地を繋ぎ合わせるとなるとどうしても繊細な運針とはならないんでしょう。
続いて着心地の面ですが、脇下のシームが若干身体に当たる感じがあるんですよね。
これもまた生地の厚みが原因でして、極厚の生地故にどうしても縫い代の部分も厚くなってしまいます。
よく丸胴編み(脇下のシームがない製法)のTシャツで「縫い目が身体に当たらないため着心地抜群!」みたいな売り文句がありますが、正直今までって
って思ってたんですけど、スタンドアップTくらいガッシリした生地感になると気になりますね。
「シームが当たって痛い」とまではいかないですが、やはり若干の当たる感じはあるかなあ…
【AURALEE(オーラリー)のスタンドアップTを実際に着てみて分かった魅力】まとめ
AURALEEのスタンドアップTは、極厚の生地と存在感のあるシルエットが魅力でもあり、同時にハードルでもあるTシャツです。
確かにTシャツ1枚として価格は高いんですが、誇張なしに1枚持っていれば5年は着られるTシャツなので、決して高過ぎるということはないかな。(まあそれでも高いけど…笑)
そして実際に着てみると意外に気になるところもあって、「これこそ完璧なTシャツだ!」と胸を張って言えるわけではありませんが、それでも確かに良いTシャツだとは思います。
先述のように、スタンドアップTはAURALEE夏の定番アイテム。
この記事を読んで少しでも気になったという方は、いつでもいいので1度見てみることをおすすめしますよ。
ではまた!!
コメント