こんにちは、ham(@ham50865160)です。
そのコートがこちら。
人気セレクトショップであるレショップ(L’ECHOPPE)がウティ(OUTIL)というブランドに別注した、MANTEAU UZES(マントゥユーゼス)というコートです。
最高のコートのその前に…
ウティ(OUTIL)ってどんなブランド?
ウティ(OUTIL)は、デザイナーの宇多悠也さんが2016年に立ち上げたユニセックスブランド。
ブランド名の「OUTIL」はフランス語で「道具」という意味であり、「服とは何かの目的を持った道具である」という考え方のもと、フレンチヴィンテージワークをソースにした服作りをしています。
また宇多さんはフランスの伝統的な服作りに魅了され、これまで何度もフランスを旅する中で、OUTILはその服を作っている人たちとそれを着る人たちを繋げる「道具」になりたいと思っているそう。
そんなウティの服はとにかく雰囲気があります。
デザインや生地感はヴィンテージをソースにしているだけあって説得力がありますし、シルエットは極端に大きなものが目立つんですが、それでも意外にもすんなりと着られてしっかりとカッコいい。
こういうブランドの服って結構着る人の雰囲気に依存するところもあるんですけど、ウティの場合は服自体の雰囲気にバサッと包み込まれて何とかなっちゃうって感じ。(伝わるかな笑)
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そんな着やすさもあって、ウティは2年前ほどからインスタグラムを中心にボーダーTシャツが大ヒットしたのも記憶に新しいですよね。
TORICOT AAST(トリコ・ア)というバスクシャツなんですが、これがもうとにかくデカいんですよ。
でもこのバカでかいバスクシャツをバサッと羽織って袖は腕まくりして…みたいなスタイルがこれまた雰囲気抜群で写真映えしまくっちゃうんで、インスタで人気が出るのはまあ分かりますね。(実際はもはやリアリティのないデカさなので、意外と着こなすのは難しいような気もするんですけどね…)
トリコ・アについてはこちらの記事でも少し触れています。
>>ボーダーの着方・選び方とおすすめのボーダーカットソーを6つご紹介。【セントジェームズ、オーチバル、COMOLIなど】
レショップ(L’ECHOPPE)ってどんなお店?
レショップ(L’ECHOPPE)はベイクルーズというアパレル会社が運営するセレクトショップ。
ベイクルーズといえば他にとジャーナルスタンダードやエディフィスといった大手セレクトショップを抱えていますが、レショップはそのどれとも異なるかなりマニアックなセレクトで人気となったショップなんです。
元はディレクターの金子恵治さんという方が立ち上げたショップなんですが、この金子さんは今や日本のアパレル・ファッション業界ではカリスマ的な人物となっていますしね。
金子さんは多くのドメブラデザイナーさんたちとの繋がりもあるようで、ここ最近は多くのブランドからレショップ別注のアイテムをリリースしています。
今回私が購入したコートもそうなんですけど、レショップの別注アイテムってまたどれも良いんですよ。
そのブランドの良さは残しつつも、我々のような服が好きな人たちが今ちょうどまさに欲しい形・デザインをしていて、こりゃ売れるわなと。
もちろんレショップというお店や金子さんの影響力もあるんでしょうけど、もうこう見るからに売れそうと言うか。
金子さんはただ自分が良いと思ったものを作っているだけなのかも知れませんが、これだけ売れてるってことはやはり単純にビジネスの才能がすごいんでしょうね。
1930年代の羊飼いが着ているコート
今回私が購入したコートは、MANTEAU UZES(マントゥユーゼス)というコート。
MANTEAUはフランス語で「コート」という意味でして、UZESはおそらくフランスの地名です。(調べても他に意味が出てこないので)
なので直訳すると「UZES(という街)のコート」って感じなのかな?
MANTEAU UZESはウティが定番で出しているコートでして、デザイナーがフランスを旅している時に出会った1枚の絵画がデザインソースになっているそう。
この絵画は1930年代に描かれたであろうものでして、そこにはコートを着た羊飼いが描かれています。
そう、その絵画に描かれた羊飼いのコートをモチーフにして作られたのがMANTEAU UZESなんです。
【一生モノのコート】ウティ × レショップの羊飼いコートが最高にカッコいいコートでした
生地感が最高
結論から言うと、モールスキンって最高に魅力的な生地です。
このコートにはモールスキンという生地が使われていますが、モールスキンとは主にコットンを高密度で横繻子織りにした生地のことで、強い光沢感ともっちりとした質感が特徴。
ただ一口にモールスキンと言っても定義が結構まちまちで、「この素材をこの生地こそがモールスキンです」っていうはっきりとした定義はないっぽいんですけどね。(テキトー笑)
そしてこのコートのモールスキンは光沢感が尋常じゃない。
今回のレショップ別注はカラーが別注となっていて、ブラックモールスキンが使われているのですが、これがもうぬらっぬらのテッカテカ。笑
かなりオーバーサイズなシルエットも相まって、存在感あり過ぎ大迫力コートです。
てことでまああまり汎用性は高くなくって、何ならこれ着て外出するのちょっと緊張するくらい。笑
生地そのものとして見た時はめちゃくちゃ美しいんですけど、やっぱりこれだけの光沢感でこれだけの生地量使っちゃうと主張が激し過ぎますよね。
シルエットが最高
シルエットはバカでかいです。
特に身幅と袖周りの大きさ(太さ)は尋常ではなく、袖なんかその辺のパンツくらいあって余裕で足通せますからね。笑
ただこの身幅と袖周りに関しては、それぞれウエストと手首にベルトがあって絞ることができます。
この絞った時のシルエットがまた最高にカッコいい。
特に手首!
ドカンと太い袖周りから絞った手首にかけてキュッとなるシルエットなんか、鏡でずっと見てられますし何ならそれで白米3杯はいけます笑
ただ繰り返しになりますが本当にバカでかいので、これまた着るのにちょっと勇気がいるコートですね。
私も179cm75kgで普段はどのブランドでもLサイズを着ることが多いのですが、このコートに関してはあまりのデカさにサイズ2(Mサイズ相当)を選んでいますから。
またその規格外のシルエットが故に、身長がある程度(175cm以上くらい?)ないとなかなか着こなすのは難しいかも知れません。
経年変化が最高
モールスキン最大の魅力の1つは、経年変化していくこと。
着込めば着込むほどに、デニムのようなアタリが出てきたり渋く色褪せてきたりといった美しい経年変化をしてくれます。
そしてこのコートも「ネクストヴィンテージになりうるコート」として作られており、コートであるにも関わらずなんと家庭洗濯が可能となっています。
しかも手洗いではなく洗濯機で洗えちゃうっていうんだから、私みたいな面倒くさがりには最高です。
私はまだ一度も洗ってはいないのですが、今後5年10年と着ていきたいと本気で思っているので、ガシガシ洗って経年変化させて自分だけのヴィンテージにしていきたいですね。
機能性はない
とまあここまではベタ褒めできましたし実際めちゃくちゃにカッコいいコートなんですけど、コートとしての作りはかなり簡素。
正直なところ機能性はあまりないんですよね。
裏地のない1枚生地のコートということで、
- 防寒性はあまりない
- 袖通りが良いわけではない
- ポケットがぷらぷらする
など、結構気になるところもあります。
特にポケットがぷらぷらするってのが一番気になるかな。
こういうコートってポケットに手を突っ込んでバサっと着たいじゃないですか?
でもこのコートはポケットと前身頃が繋がっていないので、ポケットだけがぷらぷらしちゃいます。(伝われ)
前から風が吹いた時なんか、前身頃だけバサっとめくれてポケット(とポケットに突っ込んだ手)だけが残る感じがちょっとダサいかも笑(伝われ)
ただまあ作りが簡素な分価格も抑えられていて、税込74,800円と比較的お手頃な価格となっています。(ええ、7万円越えでお手頃なんて頭おかしいことを言ってる自覚はありますよ笑)
人気のドメブラでこれだけ上質な生地をこれだけたっぷりと使っていながら7万円台はかなり頑張っていると思いますし、たぶんこれで裏地が付いたら余裕で10万円は超えるでしょうから。
レショップ別注はもう手に入らないんだけど…
今回私の購入したレショップ別注のモデルは初回発売後は即完、再販・再々販でも即完を繰り返すという人気っぷりでした。
こんなにブログでご紹介しておいて何なんですが、私は超ラッキーなことに再々販で買えただけで、正直今から手に入れるのはなかなか難しいんですよね。
おそらくもう再販はされなさそうですし、メルカリでは転売ヤーがバカみたいににプレ値で出品しています…
とは言えそれでは
となるのは当然。(実際は自慢したい気持ちもありますけど笑)
そこでおすすめしたいのが、インラインのMANTEAU UZES。
今回のレショップ別注はカラーが別注となっており、生地やシルエット、デザインなんかはインラインと同じものとなっています。
つまり今回ご紹介した魅力のほとんどが、インラインでも同様に味わえるということ。
しかもインラインではシーズンによりますが、
- ブルー
- インディゴ
- ブラック(インディゴで先染したもの)
- エクリュ
- ウィロウ(柳の枝と桑の葉で染めたオリーブのような色)
- メリメロ(フランス語で「ごちゃまぜ」の意。何種類ものブドウの枝で染められたカーキブラウンのような色味)
などの独特で多種多様、そして何より美しいカラーが展開されています。
またMANTEAU UZESにはモールスキンだけでなくウールギャバからミリタリーデッドストックまで、様々な生地を使ったものあるので
っていう人にもお気に入りの1着が見つかると思いますよ。
【ウティ × レショップの羊飼いコートが最高にカッコいいコートでした】まとめ
生地感、シルエット、デザインとどれを取っても結構クセの強いコートですので、おしゃれ初心者や万人におすすめってわけではありませんが、こういう服に出会うと改めて服のおもしろさや魅力にのめり込んでしまいそうですよね。笑
皆さんもウティの服で服好きの沼に足を突っ込んでみてはいかがでしょうか?
ではまた!!
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