こんにちは、ham(@ham50865160)です。
ちょっと前にTwitterで、
UNIQLOが一番カッコいいし、機能性やデザイン面で効率が良い。
今の時代着飾ること自体がもうダサいし、外見ではなく内面で個性を出すべき。
これが次世代のスタンダード。
といった趣旨のツイートを発端に、このツイートに賛同する人たちと服好きとの間で大きく意見が分かれるということがありました。(なおツイートをした当人は後に、「ダサい」という人格否定的な言葉を使ったことに対して、キチンと謝罪をされています)
これについて私もいくつかツイート(少しキツい言い方をしてしまっている部分もあるかも知れません)をしたのですが、やっぱりどこか釈然としないと言うか、語り切れない部分もあったんですよね。
あくまで私の経験則だけど「結局UNIQLOが1番おしゃれ」って言ってる人で、この人おしゃれだなーと思う人に出会ったことない。
ファッションという理解できない分野に対する諦め、思考停止としか思えないんだが…
— はむすけ|はむのファッションブログ (@ham50865160) July 29, 2020
UNIQLOだけで十分とか、着飾ることに意味がないとかいう議論って極論
、みんな好きでやってるんだからどうでもよくない?って思うそしてだからこそ我々服好きも「全身UNIQLOなんてダサい」とか「おしゃれな服さえあれば筋肉なんていらない」とかは言っちゃダメ
みんな違って、みんないいんだから。
— はむすけ|はむのファッションブログ (@ham50865160) July 29, 2020
そこで今回は、思い切って1記事を使ってUNIQLOについて本気出して考えてみようと思います。
まあ結論はいつも通りで、
ファッションへの考え方は人それぞれなんだから、何が良いとか悪いとかはない。
でも価値観の押し付けは間違いなく良くない。
って話なんですけど。笑
UNIQLOについて本気出して考えてみた
UNIQLOでおしゃれができるようになった時代
それがいつの間にかハイブランドやドメブラなんかと比べられるようになっちゃっているんですが、これには
- ファッショントレンドの変遷
- UNIQLOのブランディング
ががっちり噛み合った結果だと考えられます。
1つ目のファッショントレンドの変遷としては、ちょっと前に流行ったノームコアのトレンドの中で、ハイブランド含めて多くのブランドで『デザインがないことがデザイン』となったことが大きいでしょう。
デザインって服のディティールの中でも価格差が顕著に出る部分でして、価格が安いブランドが変にデザインを凝りだすとどうしてもチープになりますし、ハイブランドはそのデザインにお金を払っていると言っても過言ではありません。
しかしノームコアのトレンドの中で、ハイブランドも安いブランドもデザインをしなくなったわけです。
そうなると
「どうせデザインがないんだったら安くても良くないか?ちょうどUNIQLOなんて安いけど質は良いものが多いし、何ならちょっとUNIQLOカッコいいんじゃない?」
っていう風潮になってくるのは自然な流れ。
もちろんUNIQLO側も多くの有名デザイナーとコラボをするなどして、『普段着以上、ブランド未満』という新たなブランディングを成功させたのも大きいと思います。
それに加えて近年のプチプラファッションの隆盛も後を押して、『UNIQLOでおしゃれになる』っていうのが服好きではない人たちの1つの正解、ゴールみたいになってきたんですよね。
UNIQLOはダサいのか?それともおしゃれなのか?
個人的にはUNIQLOに限らず、このブランドはダサいっていうブランドはないと思っています。
どんなブランドだって使い方や合わせ方でどうとでもなるもんです。
ファッションにお金をかけたくないのであればUNIQLOを選択することはある意味正しいと思いますし、だからこそ『UNIQLOでおしゃれになる』ことが1つのゴールになるのはまあ理解できます。
しかしここについて私が思うところがあるんですよね。
それが、UNIQLOでおしゃれになることは可能だけど、服に興味がない人がUNIQLOだけでおしゃれになるのは限りなく不可能に近いってことなんですよ。
UNIQLO自体は有名デザイナーとのコラボなんかで、とても良いアイテム、おしゃれなアイテムを出してますけど、UNIQLOの店内にある服どれを選んでもおしゃれに見せられるかって言ったらそうでもない。
ある程度の審美眼、おしゃれリテラシーを持って、しっかりとアイテムを選び抜く必要があるんですよ。
それに比べて私が普段着ているようなドメブラやハイブランドっていうのは、服の作りや生地感、醸し出す雰囲気までブランド側でかなりのクオリティまで作り上げてくれています。
だからそのブランドの服をテキトーに合わせるだけでも、ある程度『おしゃれっぽく』見えたりするんですよね。
まあ私は『おしゃれ』というのが自分の信念を持って服を選ぶという過程も含めておしゃれだと思っているので、あくまでテキトーに全身をブランドで揃えるだけでは『おしゃれっぽい』までが限界だとは思っていますけど。
さて少し話が逸れましたが、私はUNIQLO自体のことをダサいとかおしゃれなブランドっていう風には考えていませんね。
UNIQLOの服はとってもニュートラル
UNIQLOってとてもニュートラルな服が多くて、着る人の実力が試されるんですよ。
スマブラで言うところのマリオですね。
初心者は使いやすいんだけどキャラ自体の能力は平凡、それでも上級者が使うと強い、みたいな。(ちなみに私はマリオの使い手でしたよ笑)
それこそきちんとアイテムを選んでうまく合わせないと、休日のお父さんになってしまいます。(逆に高価なドメブラ、例えばCOMOLIなんかの服をテキトーに選んでも休日のお父さんになることはありませんよね)
シルエットもスタンダード、悪く言えばありきたりなものが多いので、着る人自身でサイズを上げてみたり頭を使う必要がありますし。
さらに素材感やデザインも悪くはないですが、それ自体で差別化が図れるほどのクオリティではないので、コーデの完成度は着る人の外見にがっつり左右されます。
高身長イケメンが着るとシンプルでカッコいいけど、フツメンが着ると何でもないただの普段着に成り下がるとかね。
UNIQLOを選ぶことこそが賢い生き方?
今回の発端となったツイートをした人は経営者であり、非常に多忙であろう人物です。
こういう人たちがいう「UNIQLOが1番カッコいい」って、UNIQLOの見た目がカッコいいって言ってるんじゃなくて、UNIQLOを選んで着ているその生き方がカッコいいっていう意味だと思うんです。
ファッションという、生きていく上で必ずしも必要ではないものを排除し、より合理的な選択をする生き様というか。
そして自身はお金を持っているにも関わらず、誰もが知っているファストファッションであるUNIQLOを「あえてチョイスする」というその生き様がカッコいい、みたいな。
つまり多分この人は、服としてのカッコよさを論じていたのではなく、生き方としてのカッコよさを主張していたんですね。
だからそれに対して我々服好きがいかにブランドの良さを語っても平行線は当たり前。
だって元々論点が違うんですから。
確かに全ての趣味や娯楽を捨てて、究極的に合理性を求めて生きるのであれば、UNIQLOを選ぶというのは賢い生き方だと思います。
趣味や娯楽にお金や時間をかけずに必要なものだけに投資し、少し言い方は悪いですがお金稼ぎ(もしくは社会貢献)のために生きる…
確かに資本主義的には成功と言えるでしょうが、本当にそれだけが充実した人生でしょうか?
結局は価値観の問題で、他人にどうこう言われるものではない
まあこの手の話題になると最終的にはこの結論に至るわけなんですが、結局のところこれは価値観の問題なんですよね。
- 何を着てカッコいいと思うか
- 服にどれくらいのお金をかけられるか
- どのブランドが自分のライフスタイルにあっているのか
これらの全てが価値観の問題で、どれが正しいとかどれが優れているっていう議論の余地はありませんし、他人にどうこう言われる類のことでもありません。
服をツールとして見ている人たちにとって、UNIQLOはこの上なくその需要にマッチする服だと言えます。
逆に服好きな人たちにとって、UNIQLOの服は決して満足できるものではないでしょう。
何度も言いますがこれはUNIQLOの服が良い悪いの話ではなく、着る人の価値観、着る人の需要に対するマッチ率の問題なんですよね。
それこそ服をツールとして捉えている人にとっては、バカみたいに高級で取り扱いの面倒なハイブランドの服はただの煩わしいモノでしょうし、服好きにとってUNIQLOはこだわりの足りない平凡な服に成り下がるわけですよ。
服好き、ブランド好きなんて趣味だから!
きっと今回のツイートをした方は、
- 服に必要以上のお金をかける服好きたち
- どうすればカッコよくなるか迷っている人たち
に対して、「服選びにそんなにお金や時間をかけることは無駄だよ、それよりももっとやるべきことがあるよ」って言いたかったんでしょう。
でもね、私たち服好きにとってこれは趣味嗜好の話なんです。
趣味嗜好の分野においては、あらゆる論理性や合理性は役に立ちません。
だって趣味嗜好ってそもそも生きる上で必要ない、はなから合理性なんてものとは無縁なんですから。
日々生活するために山に登る必要はないですし、漁師でもなければ生きていくのに魚を釣る必要はないんです。
それでも趣味で山に登る人や、魚を釣る人を否定する権利は誰にもありませんよね?
これからの時代、魚なんて釣らなくてもスーパーで買えばいい。
それが1番合理的でスマートだ。
って言われても、
って感じですよね?
何度も言いますが、これは人それぞれの価値観の話なんですよ。
だから服選びの時間は全て省いて、全身UNIQLOに身を包んで会社経営する人もいい、そして私のように日々服を買うために働いて、毎月カードの請求にヒイヒイいう人がいたっていいじゃないですか。
別にお互い迷惑かけてないんだから。
人は(特に変に賢い人ほど)自分の知識が浅い分野において、ある程度想像を働かせて分かった気になりがちです。
きっと今回の発言者も、高いブランド服を買っている人は全員見栄っ張りで、外見でしか自分を主張できない人たちだっていう想像があったんでしょう。
そういうのって本当に良くない。
例えば会社経営をしている人に対して、私のような一般市民が
って言ったら、きっと経営者の方々は多少イラっとするでしょう。
自分の理解が及ばない範囲のことを否定するのって、他人を簡単に傷付けてしまう可能性があって本当に危険ですし、自分をとても短絡的な人間に見せてしまうことすらあります。
『自分が理解できないもの=意味のないもの』
って実に短絡的で、本当にもったいない決め付けですから。
ちょっとしつこくなりますが、人それぞれの価値観なんだからお互い放っておこうよって話ですね。
なんだろう、何か服装に対してコンプレックスがあるんですかね、この人。
私のUNIQLOとの付き合い方
さてここまではだらだらと、
UNIQLOがカッコいいのかどうかは結局は価値観の問題である
と結論付けましたが、ここからは私が服好きファッションブロガーとしてどうUNIQLOと付き合っていくのかについて少し述べさせていただこうかと思います。
私はUNIQLOを勝負服にはしない
こちらの記事でもお伝えしているように、私はUNIQLOを勝負服・おしゃれ着として着ることはありません。
以前はそういう目的でUNIQLOを買っていたこともありましたが、結局は満足度が低く使い捨ての服になっていたからです。
でもだからと言ってUNIQLOをおしゃれ着として楽しんでいる人を否定しようとは思わないですし、その人たちに無理に服好きの楽しさやブランドの良さを教えてあげようとも思いません。
それはただの押し付けに過ぎませんし、勝手な善意は時に悪意よりも厄介ですからね。
もちろん、少しでも服について興味があるって人には、ファッションブロガーとして何か伝えることができたらなあとは思いますけど。
それでも良いと思えば着るし、話題にも挙げる
このブログは、
っていう意欲を持った人の背中を押せるようなブログであれたらと思っています。(あ、もちろん既にある程度服好きな人にも読んでいだだきたいですよ)
そうなった時に、UNIQLOって言うのは避けて通れないブランドなんですよね。
日本人にとってUNIQLOは既に生活の一部、1種のライフラインとなり、アパレルブランド以上の存在になってしまっていますから。
やっぱりUNIQLO、特に有名デザイナーとのコラボラインは毎回話題にはなりますし、その中にはいくつか「これは!」っていうアイテムもありますから、そういうアイテムについてはしっかり触れていきたいなと。
これからおしゃれをする人にとって、そういうUNIQLOのアイテムはおしゃれのとっかかりとしては非常に優秀で、普段から慣れ親しんでるUNIQLOでもおしゃれができる、おしゃれをするってこんなに楽しいことなんだと、気付いてもらえるキッカケになると思うんです。
(もちろんUNIQLOは注目度が他のブランドとは桁違いですから、このブログをより多くの人に読んでもらうためっていうのも、全くないと言ったら嘘になりますけど。笑)
あとは私もおしゃれ着としては着ないと言いましたけど、普通に雨の日用の服とか少し雑に扱える服としてはUNIQLOを着ます。
ハイブランドやドメブラの服って上質な素材を使っている分、どうしても取り扱いは面倒になるんですが、その点UNIQLOのように(素材的にも精神的にも)少し雑に扱っても大丈夫な服って便利ですからね。
ただ一つ、着飾ること決しては無駄じゃない
最後に、やっぱり服やファッションを愛するものとしては、
着飾ることは決して無駄なんかじゃない
と言いたいです。
ただまあこれも詰まるところは価値観の問題なので、別に「そんなことはない!着飾ることなんて無駄だ!」っていう人に対して、その考えを変えてやろうとかは一切ないですけど。
今回の発端となった方のような経営者にとっては、服で着飾ることなんて無駄かも知れない。
しかし服好きにとって服は、趣味であり、働く意味であり、日常を輝かせてくれるとても大切なものなんです。
そして私の経験から言わせてもらうと、『好きな服を着ること=着飾ること』は自分への自信に繋がりますし、とても楽しくて有意義なことでした。
ちょっと大袈裟かも知れませんが、服を好きになってから自分が(良い方向に)変われたような気がするのです。
誰だって自分が正しい、好きだと思ってやっていることに対して、そんなことは無駄だと言われれば腹が立ちます。
そして同時に、誰にも他人にそんなこと言う権利はありません。
経営者みたいに効率を突き詰めてお金を稼いだり、社会に貢献する人がいたっていい。
服好きみたいに非効率を貫いて、ただただ自己満足のために生きる人がいたっていい。
世の中の人が全員経営者になっても困りますし、全員服好きになっても困るんだから、
みんな違って、みんないい
でいいんじゃないですか?
【UNIQLOについて本気出して考えてみた】まとめ
1つの発言が議論を呼ぶということは、そのトピックに関して多くの人が自分の意見を持っている証拠ですし、世論を醸造していくためには必要なことなのかも知れません。
でも今回の発言に関しては、他人を傷付けてまでするような議論ではなかったのかなと。
まあこれほど大きな議論を生むほど、私たちはUNIQLOと切っても切れない関係ってことですけどね。
みんな違って、みんないい。
私の大好きな言葉ですが、やっぱりどうしてもSNSやネット上となると忘れてしまいがちですから、今一度この言葉の意味をしっかりと噛み締めて生きていきたいと思います。
ではまた!!
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