- シンプルで素材を活かしたデザインの服が好き
- ユニクロじゃ物足りないけど、ブランドの服を買うのはちょっとねえ…
- ミニマルかつ都会的な生活に憧れる
という人に向けて、今回はMUJI Labo(ムジラボ)というブランドをご紹介します。
知っている人も多いとは思いますが、MUJI Laboは無印良品のファッションラインです。
有名ドメスティックブランドのデザイナーがディレクションをしており、シンプルながらも遊び心のあるデザインで、無印良品という大衆向けのブランディングとは一味違った面白いブランドだったんですよね。
そしてそんなMUJI Laboが、この2024年秋冬で大幅リニューアルをしたんです。
これまでよりも素材を全面に押し出したシンプルなデザインのアイテムが増え、めちゃくちゃざっくりだったサイズバリエーションも充実し、端的に言えばすごく使いやすいブランドになったんですよね。(その分面白みはなくなりましたが…)
無印良品という安心感がありながら、独自のラインでオリジナリティもあって素材も上質、しかもユニクロやユニクロUほど知名度や人気は高くないので玄人感もあるという。
ダサいと言われない程度におしゃれをしたい、でもブランド物を買うのは抵抗があるしそんなにお金もかけたくない、という人にはぴったりのブランドなんですよね
ということでこの記事では、MUJI Laboについて他のどこよりも詳しく、そして分かりやすくご紹介しています。
- MUJI Laboってどんなブランドなのか?
- MUJI Laboのおすすめアイテム3選
- MUJI Laboはどこで買えるのか?おすすめのショップもご紹介
- 嫁と子供と服を愛する30代男性
- 20代後半で服に目覚めた遅咲きの服好き
- 年間100万円以上買う服バカ
- シンプルで素材にこだわるドメブラ好き
- 179cm74kgのがっちり体型
MUJI Labo(ムジラボ)ってどんなブランド?
MUJI Labo(ムジラボ)とは?
MUJI Laboは無印良品のベーシックな衣服づくりを追求する実験室として、2005年から展開されているファッションライン。
「ラボ=実験室」がコンセプトということで、素材使いやシルエットなどで従来の無印良品にはないような革新的・実験的なアイテムを作り、未来の無印良品の商品へ繋げていくラインとして誕生しています。
MUJI Laboの歴史は意外と古くって、最初に立ち上がったのは2005年と、実は20年近く展開されているラインなんですね
そんなMUJI Laboは2005年の誕生から何度かリニューアルを繰り返していたのですが、注目度が一気に上がったのが2017年の大幅リニューアル。
ドメスティックブランドとして当時人気の高かったN.HOOLYWOOD(N.ハリウッド)デザイナーの尾花大輔氏をデザイナー兼ディレクターとして迎え、それまでよりも実験的な色合いを強くした大胆なデザインのアイテムを展開するようになったのです。
2017年以降はよりファッショナブルなラインとしてシーズン通してテーマを設けるようにもなりましたし、無印良品とは独立したファッションブランド色が強くなっていきました。
2017年以降は服好きにも注目されるようになって、たまに出る当たりアイテムは無印良品とは思えない速度で完売したりもしていました
MUJI Laboと無印良品の違い
繰り返しになりますが、MUJI Laboは無印良品のファッションライン的な立ち位置で、ともに有名デザイナーを招聘しているのもあってユニクロとユニクロUの関係に似ているかなと。
「実験室」というコンセプト通り、インラインである無印良品と比べて大胆で実験的、有り体に言えば「攻めているアイテム」を多く展開しています。
コンセプトが違うのもありますが、ユニクロUよりもMUJI Laboの方が全然攻めていますね
特にサイズ展開・シルエット・素材使いの3点は無印良品とは大きく違うところ。
インラインである無印良品では通常のサイズ展開(XS〜XL)とスタンダードなシルエット、そして天然素材を全面に打ち出しています。
対してMUJI Laboのサイズ展開はユニセックスでXXS〜XS、S〜M、L〜XLという3サイズしかなく、既定のサイズに捉われず自由に着て欲しいというメッセージが伝わってきます。
シルエットはそれこそドメブラのようなオーバーでゆとりのあるそれとなっていて、ざっくりとしたサイズ展開と相まってかなりアバウトに着るイメージですね。
またオーガニックコットンなど天然素材を使用するインラインと違って、MUJI Laboでは化学繊維も積極的に使うことでちょっとだけモードで都会的な雰囲気、尾花氏のNハリのような空気感もあります。
逆にインラインと共通しているところと言えば、柄などはほとんど使わず非常にミニマルなデザインとなっているところ。
総じてMUJI Laboは、ベーシックな無印良品とは違って先鋭的で都会的、そしてかなりブランドっぽいファッションラインになっています。
尾花氏が監修していたMUJI Laboは、「いやいや無印でこれは攻め過ぎでしょ」というものも多々ありましたが、一方でブランドに見劣りしないような当たりアイテムもあったんですよね
2024年から完全リニューアル
そんなMUJI Laboでしたが、2024年秋冬にも再び大幅なリニューアルが実施されました。
今回のリニューアルでは、それこそMUJI Laboの概念がひっくり返るような大胆な変更点が多くって。
まずはMUJI Laboの顔でもあった尾花氏が退き、無印良品のデザインチームでデザインを行うようになったこと。
これによって実験的なデザインのアイテムは減ってしまい、よりインラインに近いシンプルかつベーシックなアイテム展開となっています。
良くとれば着やすいアイテムは増えたとも言えますが、以前のMUJI Laboにあった挑戦的な面白さや、当たりが出た時の飛距離みたいなものはなくなってしまったかなと。
服好きとしては正直ちょっとつまらなくなってしまった感は否めませんが、服好きでない人には手を出しやすいラインに変わっていると思います
またインライン同様に天然素材を活かしたアイテムを全面に打ち出すようになり、特にウールやカシミヤなどの高級な天然素材を積極的に使うようになっています。
さらに生地の端切れを再利用したり無染色の素材を使用するなど、服としての素材感だけでなくサスティナブルな服作りにもフォーカスしていますね。
そして以前はユニセックスかつざっくりだったサイズ展開も男女別でS〜XLになっていて、それが良いものか悪いものかはさておき本当にインラインに近付いたというか、非常にベーシックなラインに変わっているんですよね。
かつてのMUJI Laboの尖った感じが好きだった人には改悪ですし、尖り過ぎてて手を出しにくかった人には改善となっているはずです
最後に今回のリニューアルでMUJI Laboは価格設定もだいぶ変わっていまして、高級な天然素材を使うようになってこともあって以前よりもかなり高めの価格帯となりました。
例えばカシミヤ100%のニットなんかは税込24,800円と、完全にファストファッションの域を超えてしまっています。
素材は確実に良いものを使っているので、妥当と言えば妥当なのですが、やはりMUJI Laboといえど無印良品。
無印良品で2.5万円の服が買えるか?となると、心理的にハードルが高くなる人は多そうですね。
総じて今回のリニューアルによってこれまでの実験室的なチャレンジングなアイテムはなくなり、素材の良さと洗練された雰囲気を重視した、無印良品インラインの上位互換のような形になっているかなと。
これまでのMUJI Laboは良い意味でも悪い意味でもインラインとは全く違う道を行っていましたが、今回のリニューアルで同じ路線になった感じがします
かなり劇的なこのリニューアルをどう取るかは人それぞれだと思いますが、服好きの私としては以前のMUJI Laboの面白さが薄れてしまったのはちょっと残念に思います。
本当に無印良品の域を遥かに超えた良作もポツポツあったりしたので。
ただし新生MUJI Laboもまだデビューシーズンなので、これから先MUJI Laboがどんな進化を遂げていくのか楽しみでもありますけどね。
MUJI Labo(ムジラボ)のおすすめアイテム3選
自然のまんまの色 ヤククルーネックセーター
新しいMUJI Laboが打ち出す「素材を活かしたプロダクト」の真骨頂が、自然のまんまの色シリーズ。
その名の通り漂白や染色をしておらず、動物に生えている毛の色をそのまま活かしたニットとなっています。
その中でもウシ科の動物であるヤクの毛を使用したクルーネックセーターは良品で、ヤク本来の毛の色であるダークブラウンがメンズの秋冬で非常に使いやすい色味となっています。
チョコレートのような暗めのブラウンで、ブラックやベージュなど王道のカラーとは少し違うことでシャレ感が出ますし、無染色で使用しているためのっぺりとした色味ではなく自然な杢感があるのも良いですね。
こういうブラウンって、メンズなら必ず持っているブラックやネイビーのアウターとの相性が良いので、秋冬に重宝するんですよ。
ニットはキレイな細畔編みのミドルゲージとなっており、暖かみはありながらほっこり感が出過ぎないちょうど良い厚み。
裾や袖のリブがないため生地の重みでストンと落ち、スマートかつ清潔感のある印象で着られるのも嬉しいところですね。
そしてやはり最大の魅力は、無染色のヤクウールを使った素材感。
ヤクはチベットの高原に生息しているウシ科の動物で、上質なヤクウールはウール(羊毛)よりも肌触りは柔らかで、通気性や保温性はカシミヤを凌ぐとも言われています。
そんなヤクウールを漂白や染色をしないことで、素材が本来持つ柔らかな肌触りを損なうことなく発揮できているんですよ。
MUJI Laboのヤクウールは正直カシミヤを凌ぐとまでは言えませんが、全然チクチクはしませんし、十分に上質なものを使っていると思いますよ
唯一シルエットだけがちょっと難しくって、程良いリラックスシルエットではあるんですが、普通っちゃあ普通なのでおしゃれ感は出にくいです。
本来であればサイズアップしてブランドっぽく見せたいところなのですが、元々少し着丈が長く、裾にリブもないため調節が効かず、サイズアップすると着丈が長くなり過ぎてしまうんですよね。
私は179cm74kgでシルエット的にはXLで着たいところでしたが、着丈の問題でLの方が良さそうかなと思いましたね
価格は税込12,900円とこれまでのMUJI Laboと比べてもかなり高額にはなっていますが、無線色のヤクを100%使った素材感は本当に素晴らしいものがあるので。
個人の体型にもよるので一概には言えませんが、シルエットさえ許容できればかなり良いニットであることには間違いはありませんね。
自然のまんまの色 カシミヤクルーネックセーター
同じく無染色の素材を使ったものでおすすめしたいのが、自然のまんまの色カシミヤクルーネックセーターです。
最高級素材であるカシミヤを贅沢に使用しており、しかも無染色ということでカシミヤ本来の柔らかさや極上の肌触りをそのまま楽しめるニットとなっています。
ユニクロや無印良品などのファストファッションで手に入るカシミヤの中では最高級と言えるでしょう。
カラーはベージュとモカブラウンの2色があり、どちらもとても優しい風合いの色味となっていますが、メンズがリアリティを持って着るならモカブラウンの方が着やすいですね。
ベージュはサイジングによっては少しフェミニンな雰囲気が出るので、なかなかハードルが高いという人もいるかも知れません。
どちらもカシミヤ本来の素敵な色味なんですが、使いやすさで言うとモカブラウンの方が優れているかなと
シルエットは比較的ジャストめで、今おしゃれとして着るならサイズアップした方がいいです。
裾と袖にリブがないのは上述のヤクニット同様なのですが、こちらはロール仕様になっているため、着丈が長くなり過ぎていないのが良くって。
また裾袖のロールが単純にデザインとしてもアクセントになってくれているのも、今っぽくて素晴らしいですね。
ここ数年BATONER(バトナー)などでもロールネックのニットが出ていますが、シンプルの中にちょっとしたデザインになるので良い感じですよ
価格は税込24,900円と正直言ってかなり高額。
使っているカシミヤの質が良いのは分かるのですが、MUJI Labo、無印良品でこの金額でニット買えるか?というと、ハードルが高い人も多いんじゃないかなと。
ただやはりカシミヤニットの中でコスパが良いのは確かなので、MUJI Laboというブランドネームを気にしない人であれば全然買いだとは思います。
MUJI Laboはある意味ではファッションとしては匿名性の高いブランドではあるので、そこが良いって人も少なからずいるでしょうし
ウール混レギュラーカラーシャツ
上記2点のニット類と違って、価格的にもおすすめしやすいのがウール混レギュラーカラーシャツです。
ウールっぽい化繊ではなく本物のウール、それも梳毛(紡毛をくしけずって短い繊維を除去したもの)のウールを使用した贅沢なシャツとなっています。
とろみのある生地によるドレープ感がとてもキレイで、それに加えポリウレタンを含むことで伸縮性もあるので、着心地と見た目を両立したシャツになっているかなと。
また生地表面は刷毛目(はけめ)といって刷毛で掃いたようにうっすらと格子柄が出ていて、のっぺりとしないようになっているのもこだわりを感じますね。
特にライトグレーは刷毛目で生地にはっきりと表情が出ていて良い感じですよ
シルエットはごくごくスタンダードなものなので、おしゃれ着として着るなら1サイズは上げたいところ。
またデザインもこれと言ったものはなくめちゃくちゃシンプルで、とにかく素材の良さだけで勝負しているような、ミニマルで洗練された雰囲気のシャツとなっていますね。
良く言えばベーシック、悪く言えばありきたりなサイジングとデザインなので、サイズを上げてシャレ感を出したいところです
価格は税込7,990円と、梳毛ウールを使ったシャツとしてはかなりお手頃になっています。(嫌な言い方ですが、セレオリとかで同じ生地のシャツを作ったら1.2万円くらいしそうです)
まあ当然ドメブラのようにウール100%ではないので飛び抜けて高級感があるわけではないですが、MUJI Laboという制限の中ではすごく良いものを作っているなと感じますね。
MUJI Labo(ムジラボ)はどこで買えるの?おすすめショップもご紹介
MUJI Laboのフラッグシップストアが代官山にオープン
2024年秋冬のMUJI Laboリニューアルに伴い、MUJI Laboの世界観を店舗全体で表現したストアとして、無印良品 代官山店がオープンしました。(2024年10月11日オープン)
代官山店はいわばMUJI Laboのフラッグシップストアとなっていまして、MUJI Laboをフルラインナップ見られるのはもちろんのこと、内装等も含めてMUJI Laboの世界観を味わえる店舗になっているよう。
既存の無印良品の店舗とは一味違って、洗練されたおしゃれ空間になっているようなので、ぜひ一度行ってみたいです
にしてもMUJI Laboリニューアルに合わせてフラッグシップストアをオープンするなんて、MUJI Laboに対する気合いの入りっぷりが伺えますよね。
取り扱い店舗は無印良品の中でもごく一部のみ
MUJI Laboは全国の無印良品で買えるのかと思いきや、取り扱い店舗は本当にごく一部のみとなっています。
なんとMUJI Laboを取り扱っているのは、全国に562店舗ある無印良品のうち19店舗のみ。(しかもそのうち1店舗はメンズの取り扱いがないので、男女ともに取り扱いがあるのは18店舗のみ)
いやーこれはかなり少ない、全店舗のうち3%でしか取り扱いがないのは少な過ぎますって。
無印良品なんてどこにでもあるのがメリットなのに、MUJI Laboのアイテムを見るためにわざわざ遠くの街まで行くのか?って話ですからね。
しかもこの19店舗もかなり偏りがあって、例えば北は札幌の次はもう東京で、中部地方では名古屋の1店舗のみ、挙げ句の果てに四国・九州には1つもないという。(一方、東京だけで7店舗もあります)
東北の人は全員札幌か東京、中部地方の人は全員名古屋行けますか?っていう話ですよ
こういう取り扱い店舗の偏りも含めて都会的なブランディングをしたいのかな?とも邪推してしまいますが、ここまで露骨に地方を蔑ろにされると、田舎出身の私としてはちょっとアレだなって思っちゃいますねえ。
正直なところフルラインナップとまではいかなくても、一部人気アイテムだけでいいからもっとたくさんの店舗で扱って欲しいところです。
それこそユニクロUみたいに人気アイテムは多くの店舗で取り扱い、フルラインナップは一部都市部の店舗のみ、みたいな形になって欲しいです
オンラインストアならフルラインナップで買える
無印良品のオンラインストアでもMUJI Laboは購入可能で、オンラインストアなら当然フルラインナップが揃っています。
MUJI Laboは無印良品の中では比較的高額な商品になりますし、実物を見て試着をして買えるに越したことはないんですけど、なんせ実店舗での取り扱いが少ないので多くの人はオンラインストアでの購入になるでしょう。
一応無印良品のオンラインストアは送料さえ負担すれば返品が可能なので、その点は安心できますね。
ちなみに無印良品のオンラインストアは、店頭在庫なしでも普通に実店舗にあったり、逆もまた然りで絶妙に参考にならないので注意が必要です
【MUJI Labo(ムジラボ)ってどんなブランド?】まとめ
元は無印良品の実験的なラインとして生まれ、有名デザイナーによって独創的なアイテムを展開し、2024年秋冬のリニューアルで上質なベーシックラインに進化したMUJI Labo。
非常にシンプルかつミニマルになっているので、本当の意味で無印良品の正統なファッションラインになったようにも感じますね。
今までのMUJI Laboって無印良品の中でちょっと異質な感じもしましたし、無印良品の空気感が好きな人にとっては、今回のリニューアルは嬉しい変化ではないでしょうか。
リニューアルしたMUJI Laboはざっくりこんな人におすすめなんじゃないかと
- 上質な素材を使ったシンプルな服を着ていたい
- あんまりブランドの主張の激しくない服が着たい
- 無印良品の丁寧な暮らし感が好き
リニューアル後はまだ1シーズンしか発表されていないですが、これからもこのベーシックな路線を継続していくのか、それとも以前のように実験的なアイテムも出していくのか、どちらにしろ非常に楽しみですね。
私も一人の服好きとして、MUJI Laboは継続してチェックしていきたいと思います。
ではまた!!
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