こんにちは、ham(@ham50865160)です。
そのローファーがこちら。
バーウィック(Berwick1707)というブランドのタッセルローファー 4340なんですが、これが私にとって
- デザイン
- 機能性
- 価格
- ブランド力
の全てにおいて『最高にちょうど良い』革靴だったんです。
そこで今回は、このバーウィックのタッセルローファーの魅力を余すとこなくご紹介していきます。
また実際に履いてみて少し気になる点もありましたので、そちらも合わせてお伝えできればと思います。
- バーウィック(Berwick1707)というブランドについて
- バーウィックのタッセルローファーが『最高にちょうど良い』5つの理由
- バーウィックのタッセルローファーで少し気になる点
(本記事のリンクは全て8491という、私が購入したものとは別のモデルとなります)
バーウィック(Berwick1707)ってどんなブランド?
スペインのコスパ革靴といえばバーウィック(Berwick1707)
バーウィック(Berwick1707)は、スペインの一大靴の産地であるアルマンサで生まれたブランド。
全て職人の手作業で作られるというバーウィックの革靴は、その高いクオリティに反して価格はお手頃ということで、コスパ革靴としてここ数年日本でも人気が出てきています。
バーウィックの魅力はグッドイヤーウェルテッド製法を採用した本格的な造りはもちろんのこと、そのスペイン靴らしいバランスの取れたデザイン・シルエットなんですよね。
バーウィックの地元?であるヨーロッパでは、それぞれ国によって革靴のデザインや雰囲気なんかが結構変わってきます。
例えば、革靴の本場イギリスの靴は堅牢でクラシックなデザインは質実剛健な雰囲気がありますし、ファッションの国イタリアの靴はスマートかつエレガントで独特の色気を纏っています。
その中でスペイン靴というのは、各国の良い所をうまくミックスしたバランスの取れたデザインが特徴。
またスペインにはそれほど知名度は高くないものの、バーウィックを始めコスパの良いブランドが多くあるので、やり過ぎていないデザインの靴をそこそこの価格で買いたいって人は一度スペイン靴を見てみるのも良いかも知れません。
1707年創業じゃないって知ってた?
ちょっと待ってください!
勘違いしている方も多いのですが、バーウィックが生まれたのは1707年ではなく1991年です。(ブログやキュレーションサイトでも1707年創業って書いているとこが結構あるんですよね…)
そもそもバーウィックというブランド名はバーウィック公爵という人物が由来となっており、バーウィック公爵はスペイン継承戦争でスペインを救った英雄的人物。
このバーウィック公爵が英雄になったのが1707年のアルマンサの戦いということで、その栄誉を讃え「バーウィック1707」というブランド名になっているわけですね。(この辺の由来に関してはきちんと公式サイトに書いてあります)
バーウィック(Berwick 1707)のタッセルローファーって『最高にちょうど良い』革靴です
さてバーウィックがどういうブランドかどうかは分かっていただけたと思いますが、ではなぜバーウィックのタッセルローファーが『ちょうど良い』のか?
装飾性が『ちょうど良い』
今回私が購入したタッセルローファーとは、甲部分にタッセルと呼ばれる房飾り(ふさかざり)が付いたローファーのこと。
タッセルローファーの起源は、1948年アメリカで1人のハリウッド俳優がイギリスで見かけた靴に憧れて似たようなデザインの革靴を個人オーダーしたものが始まりとされています。
この最初のタッセルローファーを作ったブランドは今現在も革靴の超名門として有名なオールデン(Alden)だったそう。
さらにその後タッセルローファーのスマートで洒落感のあるデザインがアメリカの弁護士たちにヒットし、一時期は「弁護士の靴」と言われていたこともあったそうですね。
そんなタッセルローファーの魅力はやっぱりこの装飾性。
ローファーは紐靴と違って甲部分が少し寂しくなりがちなんですが、タッセルローファーならその辺は全然大丈夫ですね。
元々このタッセル(房飾り)はヨーロッパ貴族の服に付いていた装飾をモチーフにしていることもあって、どこかドレッシーで気品を感じられます。
またこちらのタッセルローファーに関しては、タッセルだけじゃなくて周りのアミアミの部分(ちゃんとした名称は何て言うんでしょうか…笑)もかわいいんですよね。
ドレッシーな中にもかわいさもあって、実はここがかなりのお気に入りポイントだったりします。
確かに私も最初は、タッセルローファーはよく分かんない飾りが付いてるしなんか合わせにくいんじゃないかなって思ってたんです。
でも実際に履いてみてガラッと印象が変わりました。
靴単体で見ると装飾性が目立ったとしても、足元にくるとすんなりと馴染んでくれるんですよね。
むしろカジュアルな格好ならドレッシーな要素をプラス、フォーマルな格好ならかわいさや抜け感をプラスしてくれるように、意外とどんな服装にも合わせやすくてちょっと驚いたくらいですから。笑
革靴なのに濡れた道でもへっちゃらで『ちょうど良い』
私の購入したタッセルローファー4340というモデルは、ダイナイトソールと呼ばれるラバーソールになっています。
ダイナイトソールとはイギリスのハルボロラバー社が作るラバーソールのことで、数多くの高級革靴のソールにも使われています。
サッカーのスパイクのようなポイント(突起)が付いていて高い防滑性を誇る一方、ソール自体は薄くて見た目に響きにくくスマートな印象になるのが特徴。
またレザーソールと比べると摩耗しにくいっていうのも、長く履いていく上ではランニングコストが抑えられて嬉しいところですね。
レザーソールの革靴って雨が降っている時はもちろん、雨が止んだ後の濡れた地面でもツルツル滑ってとても履けないですよね?(ソールも痛むしね)
しかしダイナイトソールなら、濡れた地面で滑ることもソールが痛むこともありません。
ちなみにバーウィックではモデルによって、ダイナイトソールだけでなくレザーソールやビブラムソール(ダイナイトソールとは別のラバーソール)などといった、様々なソールから選ぶことができます。
コスパ良好でお財布にも『ちょうど良い』
バーウィックのタッセルローファー 4340の定価は税込33,000円。
良い革靴ができるだけ安く欲しいって考えた時に、クオリティと価格のバランスが取れた絶妙なラインだと思うんですよね。
これ以上安いものだとクオリティが心配だし、これ以上高くなっちゃうとなかなか手が出にくいでしょうし。
確かに安い買い物ではないですが、バーウィックの革質や製法、デザインなんかを加味して考えるとこの価格は妥当、いやむしろかなりコスパは高いと言っていいんじゃないかな?
ブランドの知名度も『ちょうど良い』
その点バーウィックって知名度的にもちょうど良いんですよね。(バーウィックには少し失礼ですが笑)
革靴好きなら知らない人はいないだろうけど、一般的にはそこまで有名じゃない。
しかも王道のイギリスやイタリア、アメリカ靴ではなくスペインってところもまた良いじゃないですか。
革質や造りの部分は『かなり良い』
私の購入したタッセルローファー4340を始め、バーウィックの多くのモデルにはフランスの名門タンナー(革を作る会社)であるデュプイ社のレザーが使われています。
特にこのローファーに使われているのはシカーフ(SI CALF)というムラ感のあるレザーなんですが、これがまた雰囲気あるんですよ。
しかもこれ職人さんが1つ1つ手作業で染色するパティーヌという手法が用いられていまして、この世に1つとして同じムラ感の革はないんです。
また製法には高級革靴では定番のグッドイヤーウェテッド製法を使用。
インソールに敷き詰められたコルクが履く程に自分の足の形に沈んでいくことでまさしく自分だけの履き心地になる上、ソールが擦り減ったら簡単に修理が可能ってのは大きな魅力ですよね。
バーウィック(Berwick 1707)のタッセルローファーで少し気になる点
細かなところの作りはやや粗い?
革靴をご紹介する際に毎回言っていることではあるですけど、革靴の世界って上を見ればそれこそ1足10万とか20万とかキリがないんですよね。
だから仮に私が「バーウィックは最高です!!」って言って、いやいやオールデンの方が良い革を使っているだとかエドワードグリーンの方が造りが丁寧だとか言われても、それはまた話が違ってきます。
だからまあこのバーウィックに関しても、革靴としてこれが最高峰だって言うつもりはないんです。
確かによく見ると、ところどころ作りが雑とまでは言わないまでも若干粗い感じがあったりしますから。
でもこの価格なんだからそんなの当然なわけで、名門タンナーの革を使って職人さん達が本格的な製法でもって作っている、しかもデザインもカッコいい…
そんな革靴が3万円ちょっとで買えるなら、それはやっぱり「最高」と言って差し支えないと思うんです。
履き心地はやや硬めで馴染むのに時間はかかりそう
バーウィックの革靴にはやや硬めしっかりとしたレザーが使われており、またグッドイヤーウェルト製法を用いていることからも履き馴染みには少し時間がかかると言われています。
確かに最初履いた時は革が硬くてかかと部分が靴擦れを起こしてしまいましたし、歩いていても底(インソール)が硬い感じがあって結構疲れましたね。
ただしインソールの硬さはグッドイヤーウェルト製法の革靴なら当たり前にことで、ここから徐々に自分の足の形にインソールが沈んできて絶妙なフィット感になります。
またバーウィックの靴はややサイズ感が大きいことも特徴。
特に私の購入した4340というモデルは日本人のために開発された木型ではないため、足先部分が若干大きい感じはあります。(後述しますがバーウィックでは日本人の足に合わせて作られた木型があります)
ただこの辺りはインソールやタンパッドで調整可能ですので、そこまで神経質になる必要はないかと。
それよりもかかと周りのサイズが合っていないと靴擦れの原因となって辛いので、そちらを中心にサイズ選びをすることをおすすめしますよ。
日本の取り扱い店がちょっと複雑
バーウィックを買う際にはちょっと気を付けて欲しいんですけど、バーウィックは日本での販売ルート・取り扱い店が少し複雑です。
バーウィックには
- バーウィックジャパン(国内正規代理店)
- セレクトショップ
の2つの販売ルートがあって、それぞれ取り扱っているモデルなんかが違ってくるんですよ。
今回のタッセルローファーを購入するのに両方行ってはみたのですが、もしあなたが本気でバーウィックの革靴が欲しいならバーウィックジャパン一択でしょう。
バーウィックジャパンはその名の通り国内唯一の正規代理店となっていて、日本人の足に合った新木型の開発やバーウィックのラインナップの中でも日本人の足に合うモデルを取り扱ったりしています。(ちなみに本記事にリンクを貼っている8491というモデルは日本人向けに作られた木型を使用したモデルとなっています)
またこれは直営店の店員さん情報なのですが、セレクトショップに比べると直営店の方がハイエンドなモデルも揃っているとのこと。
バーウィックジャパンは東京・丸の内と大阪に直営店が2店舗あり、他には新宿伊勢丹メンズ館や大丸東京といったデパートの紳士靴売り場なんかもバーウィックジャパンが卸しているそう。(詳しくはこちらの公式サイトから)
それに対してセレクトショップは、単純にそのショップが独自にスペインのバーウィック社から買い付けしたもの。
例えば南青山にあるバーウィックオフィシャルショップは、Next Focusという靴のセレクトショップが運営するセレクトショップであってバーウィックジャパンとは違います。(分かりにくい…)
こちらも日本で売っているんだからそりゃ日本人に人気の出そうなモデルを集めているわけなんですけど、やっぱりどうしても直営店に比べると取り扱いモデルも店員さんの知識も物足りないように感じてしまいました。
と言うことで私は、取り扱いモデルと店員さんの商品知識が豊富なバーウィックジャパンで買うことをお勧めします。
ちなみにバーウィックジャパンの公式オンラインストアでも直営店と同じラインナップのアイテムが購入できますので、近くにバーウィックジャパンの店舗がないという方はこちらも選択肢になりますね。
【バーウィック(Berwick 1707)のタッセルローファーって『最高にちょうど良い』革靴です】まとめ
繰り返しになりますが、バーウィックのタッセルローファーは私にとってあらゆる面で『最高にちょうど良い』革靴でした。
なおバーウィックには今回のタッセルローファーだけでなく、プレーントゥやコインローファー、ビジネスシューズなどのあらゆるジャンルの革靴も豊富に取り揃えがあります。
「最高級ではなくていいから、まあまあお手頃でハイクオリティな革靴が欲しい」って人にはバーウィックは本当におすすめしたいブランドですので、是非一度見てみて欲しいですね。
きっとあなたにとって『最高にちょうど良い革靴』に出会えると思いますよ。
ではまた!!
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