- おしゃれするにはとりあえず白スニーカー履いときゃいいんでしょ?
- やっぱ白スニーカーって万能で便利だよね〜
- 白スニーカーをおしゃれに履きこなす方法を教えて
という人に向けて、今回は「白スニーカーって、実は難しいアイテムじゃないですか?」っていう話をしていこうと思います。
そもそもですけど、白スニーカーって「安心して!僕は誰でも簡単に履ける、ファッションの超基本アイテムだよ!」みたいな顔してるじゃないですか?
初心者向けのファッション指南なんかでも、「まず買うべきは白スニーカー!」とか「白スニーカーは超万能!!」とかって紹介されてりして。
…でもね、私としては実は白スニーカーって、結構上級者向けのアイテムだと思うんです。

実際私も最近新しく白スニーカーを買ったのですが、履いてみるとこれがなかなか難しいなと感じていて。
どのパンツに合わせてもなんか浮く気がするし、頭の中で色んなコーデ考えてみるんですけど、どれもしっくり来なくって…
ということでこの記事では、以下の内容について詳しく、そして分かりやすく解説していきます。
- そもそも白スニーカーがなぜ超定番と思われてるのか?
- 白スニーカーはなぜ難しいのか?
- 白スニーカーを履きこなす時のポイント

- 嫁と子供と服を愛する30代男性
- 20代後半で服に目覚めた遅咲きの服好き
- 年間100万円以上買う服バカ
- シンプルで素材にこだわるドメブラ好き
- 179cm74kgのがっちり体型
白スニーカーに騙されるな!
冒頭でも言いましたけど、白スニーカーって「僕はファッションの基本アイテムだから安心してね〜、誰でも簡単に合わせられる万能シューズだからね〜」って人畜無害ヅラしてるじゃないですか?
実際白スニーカーって、
- 清潔感があって
- 季節問わず履けて
- どんな色にも合って
- どんなパンツとも相性抜群
みたいなイメージがあると思いますが、一体なぜそんな優等生みたいな印象が付いてるのでしょうか?
これにはいくつか原因があるんですが、大きく分けると以下の3つだと思うんです。
- 各ブランドの定番人気モデルで白の展開が多い
- 2010年代のノームコア(というかスタンスミス)の爆発的ブーム
- ファッションを発信する側のレベルの低下
それでは1つ1つの理由を詳しく見ていきましょう。
各ブランドの定番人気モデルで白の展開が多い

まずド定番ブランドのド定番モデルに白の展開が多いこと。
adidasのスタンスミスやスーパースター、NIKEのエアフォース1やコルテッツ、CONVERSEのオールスターなど、名だたるブランドの名作と呼ばれるモデルはほぼ全て白が代表的なカラーになっているんです。

これらのモデルを思い浮かべる時、頭の中に浮かぶカラーは大体白じゃないですか?
なお定番モデルに白が多い理由は、
- スニーカーの起源であるスポーツのルール上、「シューズは白」というものが多かった
- 白はニュートラルな色なので、誰にでも似合うと訴求しやすい
- 革などの材料が、白は調達しやすかった
などがあると言われています。
こうして有名ブランドが多くの人気モデルを白ベースでリリースすることによって、自然に“白スニーカー=ド定番”というイメージが刷り込まれていったんですね。
2010年代のノームコア(というかスタンスミス)の爆発的ブーム


あとは2010年代に一大トレンドになったノームコア。
当時はとにかくミニマルでモノトーンが絶対正義で、余計な装飾やカラフルな色使いは禁忌でした。
そんな中で大ヒットしたスニーカーが、アディダスのスタンスミスです。
スタンスミスはシンプルなデザインで、まさにノームコアを体現したようなモデルだったので、「メンズはとりあえずスタンスミス履いとけ」という風潮が生まれたんですよね。
実際、当時は街を歩けばスタンスミス遭遇率めちゃ高かったですし、なんなら私もそのタイミングで超ミニマルなスタンスミス買ってます。




そんな爆発的人気となったスタンスミスですが、スタンスミスといえばベースカラーは白。
ワンポイントでヒールパッチに色が使われることはあれど、基本的には真っ白なのがスタンスミスであり、その究極的なミニマルさが人気の要因になっていました。
そしてスタンスミスがこれだけバカ売れすると、当然その後に続くように各ブランドが白ベースのスニーカー、特にコートスニーカー(テニスシューズをベースにしたスニーカー)をリリースしまくり、街はシンプルな白スニーカーで溢れかえったというわけ。



このようにして、”白スニーカー=鉄板”の印象が強く刻まれたんですね
ファッションを発信する側のレベルの低下
これは私としても耳が痛いことなんですが、上述のノームコアトレンドとちょうど同時期くらいから、YouTubeやインスタなどが普及したことで、誰もがファッションインフルエンサーになれる時代になりました。
まあファッションの裾野が広がった、と言えば聞こえはいいですが、ぶっちゃけちゃうと「ファッションの知識や経験、そして言語化能力がない人でも、偉そうな顔して偉そうなこと言えるようになった」ということ。(当然これは”私も含めて”です)
そしてファッションインフルエンサーの中で最もアクセスを集められるコンテンツの1つが、”初心者に向けたファッション指南”なんですね。
そうなるともう誰もが「初心者は白スニーカー(スタンスミス)履いとけ!」「白スニーカーは超万能な鉄板アイテム!!」的なことを言い出すわけです。



こういった”安易な白スニーカー推し”が、”白スニーカー=合わせやすいアイテム”というイメージを定着させてしまったんですね。
白スニーカーはなぜ難しいのか?
じゃあ実際に白スニーカーのどんなところが難しいのか?具体的な理由を見ていきましょう。
黒の多いメンズコーデでは足元だけが浮いてしまう


メンズファッションの根幹をなカラーって、結局ブラックじゃないですか。
ワードローブにカラバリを持たせようとして色んなカラーに手を出してみるけど、結局黒が一番しっくりくるから黒い服ばっかり集めちゃう、みたいな経験ありますよね?
そんな黒に対して白スニーカーは色覚的に対極にある”異物”なので、足元だけパキッと目立って視覚的に浮いてしまうんですよね。
特にパンツは黒やネイビーなど暗い系のカラーが多いので、パンツとシューズとの境界線が浮き彫りになって脚長効果もないですし。
実際私も、白スニーカーを合わせる時に感じる1番の違和感はここにあると思っていて、「どのパンツと合わせてもなーんか靴だけ浮いてんな」ってなっちゃうんですよね。



今のトレンド的にはどちらかというとシューズは目立たないようにするのが主流なので、そういう意味でも白スニーカーがパキッと目立ってるとなんか違和感なんですよね
キレイでもダサい、汚くてもダサい


白スニーカーはコーデの中で目立つだけでなく、白スニーカーそのもの中にも難しさはあって。
というのも、白は汚れが1番目立つ色であり、ピカピカの状態とボロボロの状態がめちゃくちゃハッキリとしてしまい、そのどちらもファッション的にはちょっとダサく見えてしまいます。
新品のピカピカだと「おニューのスニーカーうっきうきで履いてきてる感」が出て、”こなれ感”がまったく出ません。
そしてメンズファッションにおいて、”こなれ感”や”雰囲気”はとんでもなく重要。
”こなれ感”さえあればどんなに安いシンプルな服でもおしゃれに見せることはできますし、逆に”こなれ感”がないとどんなに良い服を着ていてもおしゃれに見えません。



ただ高い服だけ着ている成金みたいな服装がおしゃれに見えないのは、”こなれ感”がないからなんですよね
新品のスニーカーを履いた時ってただでさえこなれ感が出なくて気恥ずかしさがあると思いますが、真っ白だとその”こなれ感のなさ”がより悪目立ちして見えるんですよ。


かと言って逆にケアせずに履き続けていると、グズグズになって汚らしくなってしまう。
白は1番汚れの目立つ色なので、白スニーカーが汚れていると本当に汚く見えますからね。
しかも「人間は1つ汚れを見つけると他の汚れも無意識に探してしまう」という心理効果もあって、スニーカーが汚れているだけでコーデ全体の清潔感、ひいてはその人自身の清潔感もガタ落ちしてしまうんですよ。



たまに「道端で拾ったやつ履いてる?」ってくらいボロボロのスニーカー履いてる人いますけど、メンズファッションにおいて清潔感がないのは論外ですからね
これらをまとめると、白スニーカーは”こなれ感の出るくらいのちょい汚れ”が理想なんですけど、狙って汚すのも面倒ですし、なかなか難しいんですよね。
個人的なおすすめは、新品時から汚れを気にせずガシガシ履いて、1,2ヶ月に1回くらいのペースでこういうスニーカーケア用品でクリーニングしてあげるのが良いかなと。


↑のジェイソンマークはかなり洗浄力があるんですけど、ソールの汚れなど全て完璧に落ちるわけではないので、ケア後はちょうど良い感じの”こなれ感のある汚れ”になりますよ。
白は素材やデザインの良し悪しが出やすいカラー


白は色味としての軽さがある上、明るくて細部まで見えてしまうので、素材やデザインの良し悪しを誤魔化しにくいカラーです。
例えばユニクロやGUのツルッとしたフェイクレザーとか白スニーカーとか見たことある人、あれめちゃくちゃ安っぽく見えません?
やはり白だとキメの細かさやジワッとしたツヤ感のなさが目立っちゃって、なんとも言えない安物感が出ちゃうんですよね。
また白は細部まで見えてしまう関係で、変にごちゃごちゃしたデザインもチープに見えます。



これが黒だと勝手に重厚感が出てくれたりするんですけどね
そういう意味でも、白スニーカーは素材やデザインに妥協できないので、ちゃんと選んであげる必要があるということなんですね。
白スニーカーを履きこなす時のポイント
ここまで白スニーカーの難しさを紐解いてきましたが、ここからは「じゃあどんな白スニーカー選んでどんな風に履いたらいいんだよ?」って話をしていこうかと。
真っ白ではなく生成りがベター


まず選ぶべきは真っ白ではなく生成りやアイボリー、オフホワイトと呼ばれる、ちょっとイエローやベージュが入った白です。
このちょっとのイエローやベージュが本当に良い仕事をしていて、圧倒的に馴染みが良くなり使いやすい白になりますよ。
先ほど言ったピカピカ真っ白ではないので自然にこなれ感を出してくれますし、色覚的にもイエローやベージュ(オレンジ)の要素が入ることでメンズのパンツに多いデニム(ブルー)との相性も一気に良くなります。


逆にパキッとした無彩色なストロングスタイルな白は、
- コーデで浮きやすい
- ピカピカの新品感が強まる
- 汚れが目立つ
といった白スニーカーの難しさがモロに出るので避けた方が無難ですね。
「足元だけまっ白」にならないようにする


白スニーカーは足元だけ浮いてしまいがちなので、コーデのどこかで白を拾ってあげる、もしくは全身でホワイト系(ベージュやブラウン)によせると、馴染みが良くなります。
上の写真のように、全身のテーマカラーをホワイトやベージュにするのはもちろんいいですし、部分的に拾うならおすすめはインナーですね。
白インナーって多いから選びやすいと思いますし、“さりげなく”コーデに統一感を出せるので。
この”さりげなく”っていうのは結構ポイントでして。
「シューズの色をコーデのどこかで拾う」っていうのは昔からよく言われるファッションテクニックだと思いますが、意識し過ぎると良くないです。
たまに、



ほーら!みんな見て!!足元の色をここで拾ってるよ!どう?おしゃれでしょ?
って、これみよがしにシューズと小物とかのカラーをリンクさせてる人いますけど、あれはちょっとカッコよくないですからね。
あくまで”さりげなく”コーデに統一感を持たせるようにしましょう。
素材は上質なものを


白は素材の良し悪しを誤魔化しにくいので、素材はできるだけ上質なものを選ぶと良いですね。
レザーなら当然リアルレザーが良いですし、キャンバス素材でもペラペラなものは避けて肉厚でガシッとしたやつがいいですね。
あとはスポーティなスニーカーによくあるメッシュ素材は、白だと軽さが出過ぎて安っぽくなるのでやめた方がいい気がします。


【白スニーカーって意外と難しくね?って話】まとめ
白スニーカーは誰でも簡単におしゃれになれる万能アイテムではありません。意外と難しいです。
まあでも白スニーカーでしか出せない抜け感や爽やかさがあるのも事実。
今回は白スニーカーの難しさにフォーカスしてきましたが、決して「白スニーカーはダサい!履くな!」というわけじゃないですからね?
白スニーカーを過信し過ぎず、合わせ方とか選び方をちょっと考えてから履くといいんじゃないかな?という話でした。
ではまた!!
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