こんにちは、ham(@ham50865160)です。
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こちらの記事のように、今年は継続的にUNIQLOとハイブランドのコラボコレクションを追っかけてきましたが、最後の最後で最も期待できる、私自身も1番楽しみにしていたやつが来ました。
そしてその期待にそぐわぬ、とても魅力的なコレクションとなっていましたよ。
今回は型数がそこそこ多いのですが、前回(JWAコラボ)と同様におすすめアイテム、注目していたアイテムはしっかりと、それ以外のアイテムはさっくりと全型レビューをしていきます。
話題のコラボで後々語り継がれる名作となるようなアイテムもありますし、型数も少ないので争奪戦は必至です。
この記事を最後まで読んだらすぐUNIQLOに走ってください。笑
UNIQLO+Jとは?
JIL SANDER(ジルサンダー)って何なのさ?
UNIQLO+Jは、UNIQLOとJIL SANDER(ジルサンダー)という超有名デザイナーさんとのコラボコレクションです。
ジルサンダーさんはドイツ生まれの女性デザイナーで、1968年立ち上げたご自身の名前を冠したブランド「JIL SANDER(ジルサンダー)」は今や世界的な超人気ブランドとなっていますね。(ややこしいんですが、ここからはデザイナーさんの方をカタカナで「ジルサンダー」、ブランドの方はアルファベットで「JIL SANDER」と表記します)
そんなジルサンダーさんですが、ブランドとしてのJIL SANDERとは色々ありまして、現在はJIL SANDERのデザイナーは退任し、特定のブランドのデザイナーは務めていません。
結構勘違いされている方も多いと思うので何度も言いますが、今回のUNIQLO+Jは「UNIQLOとジルサンダーさんとのコラボコレクション」なわけで、ブランドとしてのJIL SANDERとのコラボではありません。
UNIQLO+Jのすごいところ
UNIQLO+JはUNIQLOとジルサンダーというデザイナーさんとのコラボ。
そして先述のように、ジルサンダーさんはJIL SANDERのデザイナーは退いており現在フリー(特定のブランドのデザイナーではない)の状態。
そう、今のところUNIQLO+Jは、ジルサンダーさんご本人のデザインした服が買える唯一のコレクションということです。
これって本当にすごいことで、ジルサンダーさんのファンにはたまらないコレクションでしょう。(それがいくらUNIQLOでも、です)
他のコラボとはここが違う!
今回のUNIQLO+Jが明らかに他のコラボと違うところが、「価格と質」の部分。
使っている生地や素材が国内の有名メーカーのものになっていたりと明らかに高級路線ですし、その分価格もインラインや他のコラボよりも少し高めに設定されています。
例えばUNIQLOのキラーマテリアルであるスーピマコットンですが、今季のUNIQLO UやUNIQLO × JW Andersonのアイテムでは使用されていませんでした。
しかしUNIQLO+Jのカットソーとシャツには、全てスーピマコットンが使われています。
他にも「繊維の宝石」と呼ばれるカシミアや、老舗有名生地メーカーであるNIKKE(ニッケ)の生地であったりと、ちょっと他のコラボラインでは使わない(使えない)ような高級素材をふんだんに使っていますからね。
UNIQLO+Jの2020秋冬コレクションについて
一言で言うと今季のコレクションは、「デザイナーの意向がしっかりと反映されているな」という印象でした。
というのもサイズ感やアイテムの種類が、正直今の日本のトレンドとは少し違うんですよね。
今のトレンド的には、
- ゆったりとしたシルエット
- やや装飾性のあるデザインの効いたもの
が人気なんですが、今回のUNIQLO+Jでは
- 身体にフィットするジャストシルエット
- シンプルでミニマルなデザイン
が中心でした。
これはおそらくジルサンダーさんの意向が強く反映されているからでしょう。
最近のUNIQLO Uが日本のトレンドにがっつり合わせたアイテム展開になっている一方で、こうやってハイブランドのデザイナーさんの意向がはっきりと反映されているコレクションというのは、特に私たち服好きにとっては魅力的に映りますね。
ただやっぱり今のトレンドとは違いますから、おしゃれ初心者が何も考えずに選んでおしゃれに着こなせるかと言われると、少し難しいのもまた事実でしょう。
UNIQLO+Jを全型レビュー
ダブルフェイスオーバーサイズワークジャケット
UNIQLOは今年この生地をかなり推してきますよね。
生地を表と裏で2枚貼り合わせることで厚みや防寒性を高めながらも、裏地がないので生地自体がとても柔らかく、トロトロと落ち感もあるっていうのがウリの生地なんですが…
やっぱり裏地がないっていうのは着心地悪過ぎ、実用性なさ過ぎます。
高級な裏地を使っているアウターは「袖通りが良い」なんてよく言いますが、それで言うと袖通りが悪過ぎますね。
ガサガサとしたウールの毛羽による引っ掛かりがかなりあるんですよ、これ。
そこそこ良いウールを使っているんでしょうけど、ウールってどうしても毛羽立っちゃうものですからね。
おそらくですが、ニットとかをインナーに着ようとした日にゃ引っ掛かりまくってどちらもかなり毛羽立っちゃうと思いますよ。
ウールブレンドジャケット
身体にフィットするサイズ感と、フラップポケットや絞られたウエストなんかのディティールから見ても、これは普通にスーツですね。
先述のウールテーラードジャケットと同じくNIKKEの生地を使っていますが、こちらはウール%%の混紡素材となっていて、その分価格が抑えられています、
ストライプ柄もあってスーツとしてはデザインも選べるんですが、やはり生地のクオリティの部分でウール100%の方がおすすめですね。(価格もこっちはこっちで結構高いですし…)
ウールテーラードジャケット
ウール100%で、完全にフォーマルなスーツとして着ることを前提に作られているテーラードジャケット。
- 適度にシェイプされたウエスト
- 前身頃のダーツ
- フラップポケット
とディティールも完全にフォーマルのそれですので、間違ってもカジュアルなセットアップとして着ないようにして欲しいですね。
ただし生地は有名生地メーカーのNIKKEの生地でさすがに光沢感があって非常に美しい生地感となっていますし、スーツとしてのクオリティはかなり高いと思います。
また価格としては結構強気で、スーツのジャケットで20,000円越えってなると多くの紳士服店はもちろん、大手セレクトショップオリジナルも視野に入ってくるくらいの価格です。
これ!って飛び付かずに、ゆっくり他のスーツと比較して吟味してから買ってもいいんじゃないかな。
おそらく飛ぶように売れてすぐに完売、なんて種類のアイテムじゃないでしょうから。
ウールブレンドオーバーサイズジャケット
こちらは先に紹介した2つのジャケットに比べて、かなりカジュアル使いを意識したジャケット。
ウエストの絞りがない、いわゆる今っぽいカタチのテーラードジャケットで、ポケットもパッチポケットになっています。
生地も起毛感があって、若干ほっこりとしたカジュアルな雰囲気になってますね。
ちなみにこちらに関しては、なぜかセットアップ用のパンツはなくてジャケット単体の展開です。笑
まあ悪くはないんですけどセットアップにもできないですし、16,000円出すほどかなあ…て感じですね。
ウールブレンドチェスターコート
スーツ用のコートです。
デザインというデザインのほとんどない、至ってシンプルなチェスターコートですが、今更このシルエットのこのコートを買う意味はなかなか見出しにくいかと。
こういうシルエットのスッキリとしたチェスターコートって、どうしても5年程前の大学生がほぼ全員着ていたものっていうイメージが強いんですよ。
普遍的なアイテムであるはずなのに、イメージって怖いですよね。
カシミアブレンドオーバーサイズチェスターコート
カシミアを贅沢に使ったオーバーサイズのチェスターコート。
カジュアル使いを想定した程良く身幅の広いリラックスシルエットで、前ボタンは開けてバサッと羽織るのがカッコいいコートですね。
カシミヤを使った生地は上品で滑らかな生地感になっていますし、今回のコレクションでコートを買うならこれかな。
ただしシングルのチェスターコートというコート自体がややトレンドからは離れますし、今回のコレクションで最高額(24,900円+税)となっていますので、脇目を振らずに飛び付くほどでもないかなとも思います。(価格も価格ですし、多分セールまでいくんじゃないかな?)
ハイブリッドダウンオーバーサイズジャケット
ライトダウンボリュームパーカ
ここ数年はダウンパックを裏側に隠してモコモコ感を抑えたダウンが主流の中で、昨年くらいからこういう逆にモコモコ感を全面に押し出したダウンが流行ってきてるっちゃ流行ってきてるんですが…
やっぱ難しいよこれ。
特に普段UNIQLOで買い物をするようなライト層にはウケないだろうなー。
特に01 オフホワイトとかは女性っぽさ、かわいさもあってかなり上級者向けですね。(着こなせればカッコいいんですが…)
ライトダウンボリュームロングフーデットコート
上に同じ。
こちらは着丈がある分さらに難易度は高め。
ベンチコートみたいに見えちゃいます。
ダウンオーバーサイズリブブルゾン
ミリタリーで人気のフライトジャケットをモデルに、ダウンで防寒性も確保したリブブルゾン。
ツヤのある生地感で高級感もあって、シルエットも今っぽくて悪くはないんですけど…
うーん、この手のブルゾンはどうも野暮った過ぎる。
余程自身の雰囲気とマッチしていないと難しいかなあ。
少なくとも20代には厳しいと思います。
ハイブリッドダウンオーバーサイズパーカ
個人的にアウターの中では1番注目していたアイテム。
昨年インラインで大ヒットした「ハイブリッドダウン」という素材?生地?を使ったスポーティなダウンパーカ。
ハイブリッドダウンとはダウン(羽毛)と化繊の中綿を部分ごとに使い分けているアイテムのことで、身頃はダウンで暖かく、腕周りは化繊の中綿でスッキリとしたシルエットになっています。
そんなハイブリッドダウンパーカをジルサンダーがアレンジしたこのアイテムですが、インラインよりも身幅を広くとってボックスシルエットになっていたり、アノラックのような腹部の切り替えが付いていたりと、よりモードでデザインフルな印象に仕上がっています。
またダウン部分もダウンパックは裏側にしてモコモコとしないようになっていますし、表地にはマットな質感の撥水性素材を用いて高級感ある風合いになっているのがまた魅力的。
確かに決して安くはないんですが、非常に実用性の高い優秀なアウターだと思いますね。
ただ私のように、既にインラインのハイブリッドダウンパーカを買ってしまっている人も多いでしょうから、即完するってことはないかも知れません。
メリノブレンドタートルネックセーター
UNIQLOのキラーマテリアルであるメリノウールを使ったニットですが、結構タイトなサイズ感でして、あまりこれ1枚で着るって感じではありません。
おそらくジャケットのインナーを前提に作られたアイテムだと思いますね、これ。
裾にリブがなくて、なおかつ前身頃と後身頃で着丈を変えているんですが、これによって腰元でニットが溜まることなくストンと落ちてくれるので、さらにインナーとして着やすくなっていますし。
確かにタイトなんですがナイロンを混紡してストレッチ性を持たせることで着心地は問題ないですし、やっぱりUNIQLOのメリノウール、ハイゲージニットはクオリティ高いですね。
ただやっぱりカジュアルに着るとすると今のトレンドとはかけ離れていますし、ゆったりとしたサイズ感に慣れてしまっていますから、ストレッチ性があるとは言えどうしても窮屈には感じます…
ビジネスカジュアルのインナーとしては素晴らしいニットだとは思うんですが、今っぽくカジュアルに着たいって人にはおすすめしません。
メリノブレンドクルーネックセーター
こちらはクルーネックで、ボーダー柄の入ったデザイン。
こちらは前後で着丈が一緒だったりと、タートルネックに比べるとより1枚で着ることを想定されています。
ただまあこのボーダー柄だとなかなかビジネスカジュアルでは着れませんし、使いどころが難しそうなニットかなあ…
カシミアブレンドクルーネックセーター
え、小さくない?小さ過ぎない?
生地感はストレッチ性が結構効いてて、身体にフィットするようなサイズ感がより際立ちますし、まあボディラインに自信のある人が着ればそれらしくはなるのかも知れませんが…
うーん。
これカシミヤ100%でもないし、12,900円+税は少し割高に感じるかも。
ミドルゲージリブフルジップセーター
こういうフルジップで首の高いニットというと、服好きであれば誰もがメゾンマルジェラ(Maison Margiela)のドライバーズニットを想像しますが、まあ作り手側も多少は意識しているでしょう。(ジルサンダーさんがマルジェラのドライバーズニット知らないわけがないですからね)
もちろんマルジェラのニットには遠く及びませんが、これはこれでなかなか良い出来。
相変わらずUNIQLOのニットはサイズ感が小さいのは気になりますが、
メリノブレンドVネックカーディガン
スーピマコットンレギュラーサイズシャツ
スーピマコットンオーバーサイズシャツ
こちらは一見上の2つと全く同じに見えますが、実は襟が隠しボタンダウンになっています。
スーピマコットンオーバーサイズシャツ(バンドカラー)
スーピマコットンT(モックネック、クルーネック)
ウールブレンドイージーパンツ
ウールブレンドパンツ(セットアップ可能)
うーん、ジャケットのセットアップ以外には特に使い道はなさそうですね。(というかこのパンツ単体では買わない方が良いかな)
普通にスーツのスラックスって感じでして、当然スーツとして着るものなのでシルエットは細身です。
あと上の写真を見ていただくと分かるように、とんでもない足長おじさん以外は裾上げ必須となっています。
ウールスリムフィットパンツ(セットアップ可能)
ウールテーラードジャケットのセットアップ用パンツ。
こちらにももちろんNIKKEのウール生地が使われており生地感は非常に良いですが、あくまでセットアップスーツのパンツなので、単体で履くことはおすすめしません。(スーツのスラックスを私服で履かないのと一緒です)
ジャケット同様、セットアップスーツとしておすすめできるアイテムになっています。
シルエットはスーツなのでスリムシルエット、新品時点では丈が長いので裾上げはほぼ必須ですね。
ちなみに商品名に「スリム」と付いてはいるものの、後でご紹介するウールブレンドパンツとシルエットは同じだと思います。
チノパンツ
カシミヤニットキャップ
カシミアを贅沢に100%使ったニットキャップ。
カシミヤ100%で2,990円+税ってどうなってんだ?っていう価格設定ですが、生地感は普通に良いですね。
ただまあ私個人で言えば、こういう被り物が絶望的に似合わなくって全く被らないので特に惹かれはしなかったです。笑
あとは髪をワックスでセットしているであろう人が、店頭でバンバン試着してるのも気になりました…笑(買うならオンラインの方が良いかも知れません)
カシミヤニットビッグマフラー
発売前の段階では結構注目していたカシミヤマフラーですが、やはり良かったですね。
こういう大判のマフラーってバサって巻くだけで冬らしさ、季節感みたいなものがしっかりとありますし、首元にボリュームを持ってくることで小顔効果もあります。
というカシミヤ100%でこの価格は、さすがUNIQLOとしか言えないですよね。
まあ一言にカシミヤと言ってもピンキリだったりするので、例えばジョンストンズやAURALEEなんかと同列で考えられるかと言うと、全くそんなことはなかったりするのですが…
これはUNIQLOのカシミヤをディスっているわけではなくて、きっとUNIQLOだって思いっきり価格を上げて良いのであればAURALEEみたいなカシミヤも使えるでしょうし、なんならAURALEEよりもはるかに低価格で同レベルのカシミヤを扱えるんでしょう。
ただ「カシミヤ100%だからって飛び付くのはちょっと待ってね」っていうだけの話です。
まあそれでもこのマフラーは、生地感やデザイン、価格といったあらゆる面で「買い」と言っても良いアイテムだと思います。
欲を言えば無地があってもよかったのかなあ…
ウールストール
ウールを100%使い、しかもそれを3枚重ねたデザインのマフラーです。
カラーリングの異なる3枚のマフラーが重なっていることで、色味としても華やかになりますし、単純に首元に動きが出るんですよね。
しかもこの3色の組み合わせがどれも秀逸。
メンズだったら12 PINK以外であれば、どれを選んでもキレイにまとまってくれるでしょう。
個人的に順位をつけるとしたら
- 69 NAVY
- 76 PURPLE
- 59 DARK GREEN
- 18 WINE
- 12 PINK
かなあ。(上3つはほぼ横並びですが)
シンプルなマフラーはもう持ってるよっていう人には是非おすすめしたい1本ですね。
レザーメッシュベルト
UNIQLOのインラインでも本革のメッシュベルトは人気ですが、+Jのメッシュベルトはメッシュの編み目が一癖ある仕様になっています。
よくある細かい編み目ではなく、しっかりとした太さでより立体的になるように編み上げられた、比較的デザイン性の高いメッシュですね。
これが結構な存在感があって、ぱっと見で「お、なんか普通のメッシュベルトじゃないな」って分かるあたりはさすがジルサンダーさんだなと。
あとメッシュベルトってベルト穴で調節する普通のベルトと違って、編み目にツク棒(ベルト穴に差す棒)を差し込んで調節するので、サイズ調節の幅が広くて良いですよね。
サイズが違って自分でベルト穴を開けなきゃいけないとかもないし、編み目が細かければその分微調整が効きますから。
UNIQLOはインラインもそうですが、このクオリティの本革ベルトがこの価格(3,990円+税)で買えちゃうんですから、正直他のレザーブランドにとってはかなり厳しいでしょうね。笑
レザーバックルベルト
こちらはバックルで調整するタイプのベルト。
メッシュベルトと同じく本革ですが、バックルベルトではかなりシボ感のある革質になっています。
この辺は好みが分かれるところでしょうけど、個人的にはメッシュベルトの革質の方が好きですね。
またサイズ調節の容易さや見た目の高級感、デザインと言った、ベルトとしての完成度としてもメッシュベルトの方が上かなあ。
本革でこういうバックルベルトってなかなか見ませんから、そういう意味では面白いアイテムかなと思いますけどね。
あと価格はこちらのバックルベルトの方が1,000円安くなっています。
まとめ
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