- M-47はマイサイズの美品を探すのしんどいし、そもそも値段上がり過ぎでしょ
- M-47って本物じゃなきゃいけないの?
- 古着とかガチミリタリーはちょっと苦手…
という人に向けて、今回はイチオシのM-47カーゴパンツ(以下M-47と言います)をご紹介します。
それがこちらのOrdinary fits(オーディナリーフィッツ)のM-47 TYPE CARGO PANTSというアイテム。


M-47は元々はフランス軍で1947年から1960年代まで採用されたミリタリーパンツですが、軍物とは思えない洗練されたシルエットとデザインで、古着好きはもちろん多くの服好きたちから絶大な人気を誇っています。
そして今回ご紹介するOrdinary fitsのM-47は、いわゆるM-47のレプリカなのですが、これがそんじょそこらのレプリカとは違います。
なんと言ってもOrdinary fitsのM-47は、オリジナルに本当に忠実で。
それでいて現代的な雰囲気や清潔感もあるので、今ファッションとしてM-47を穿きたいというニーズにぴったりなんですよね。

M-47はやっぱり本家本元のオリジナルじゃないと
という人にも、いやむしろそういう人にこそおすすめしたいM-47なんですよね。
それもこれも今M-47が人気過ぎちゃって、サイズや状態の良いものの希少価値は非常に高く、価格もそれこそラグジュアリーブランドみたいな価格になっています。



ゴールデンサイズの状態の良い物だと、しれっと5〜10万円とかするもんだからビビりますよね
だから思ったとおりのサイズ感でキレイに穿きたい、できれば価格も抑えたいって言っても、そんな個体を見つけるのはほぼ無理ゲー。
だからこそレプリカなんです。



数あるM-47レプリカの中でも、Ordinary fitsのM-47はクオリティが頭1つ抜けてる感じありますよ
ということでこの記事では、以下の内容についてどこよりも詳しく、分かりやすく、そして正直にレビューしていきます。
- Ordinary fits(オーディナリーフィッツ)というブランドについて
- Ordinary fitsのM-47の魅力・ここがたまらないってところ
- Ordinary fitsのM-47を実際に着てみて分かった、気になるところ…



私がしっかり穿きまくった上でのレビューとなりますので、信用してもらって大丈夫ですよ


- 嫁と子供と服を愛する30代男性
- 20代後半で服に目覚めた遅咲きの服好き
- 年間100万円以上買う服バカ
- シンプルで素材にこだわるドメブラ好き
- 179cm74kgのがっちり体型
Ordinary fits(オーディナリーフィッツ)ってどんなブランド?
Ordinary fitsのM-47についてレビューする前に、まずはOrdinary fits(オーディナリーフィッツ)というブランドについてご紹介します。



作っているブランドを深く知ると、アイテム自体にもさらに愛着が湧いてきますからね
早くOrdinary fitsのM-47のレビューが見たいという人は、こちらからすぐにレビューに飛べます。
岡山・児島発のブランド


Ordinary fits(オーディナリーフィッツ)は2008年にデニムの聖地である岡山・児島で生まれたブランド。
デザイナーは児玉真氏で、児玉氏はデニムブランドを退職して岡山・児島でデニム作りを学び、大手セレクトショップのOEMを引き受けるなどして経験を積んだ後にOrdinary fitsを立ち上げています。
Ordinary fitsのコンセプトは
10年後も着ていたい服。
であり、デニムの聖地・児島で作られる高品質なデニムアイテムを中心に、シンプルかつ普遍的なアイテムを作っているブランドですね。
また「Ordinary fits」というブランド名の由来は、「今も、10年後も、ずっと先もFitする、自分だけのOrdinary(普通)を」という意味が込められています。
デニム中心のコレクションを展開


岡山・児島を拠点とするOrdinary fitsの強みはやはりデニム。
児島に自社工場を持つという背景に持ち、王道の定番デニムを筆頭に、さまざまな生地感や加工感、シルエットのデニムアイテムを数多く展開しています。


またシーズン毎にデニム以外にもミリタリーや古着をモチーフとしたベーシックなアイテムを展開しており、デザイナーの児玉氏の豊富な経験と児島の技術力によって、ヴィンテージの風合いとトレンド感のバランスが良く取れたラインナップとなっています。



しかもOrdinary fitsのアイテムは自社工場や地元児島の工場で作っているので、高いクオリティに対して価格が抑えられているのも魅力なんですよ
ミリタリーヴィンテージに特化したSURPLUSライン


今回私が購入したM-47は、Ordinary fitsの中でも「Ordinary fits SURPLUS(サープラス)」という特別なラインのアイテムです。
Ordinary fits SURPLUSは、希少性の高いネクストビンテージなアイテムを岡山・児島の生産背景を駆使し、縫製や生地に対するクオリティーに自信を持って作り上げたラインで、2021年から始まっています。
M-47を筆頭にミリタリーの名作と呼ばれるアイテムを、Ordinary fitsの技術やエッセンスを加えて現代に再現するというコンセプトで、ヴィンテージミリタリー好きからも注目されているラインとなっていますね。



通常ラインのデニムとはまた違ったOrdinary fitsの魅力が味わえます
Ordinary fits(オーディナリーフィッツ)のM-47カーゴパンツを正直レビュー【レプリカでいい?いやいや、レプリカが良いんです】
改めまして、今回レビューするアイテムの概要はこちら。
ブランド | Ordinary fits(オーディナリーフィッツ) |
アイテム | M-47 TYPE CARGO PANTS |
シーズン(購入時期) | 2024年春夏 |
カラー | カーキ |
サイズ | 23 |
素材 | コットン100% |
価格 | 30,800円(税込) |
購入したショップ | O.L.D |
オリジナルに忠実なディテール


Ordinary fitsのM-47はとにかくオリジナルに忠実なのが最大の魅力。
M-47のレプリカを作っているブランドは数多いですが、どこも絶妙にブランドの色を出してくるものが多いんですよ。
生地感を変えていたり、前期と後期をドッキングしていたり、ディテールをオミットしていたり…
でもそういうブランドならではの工夫が、本物のM-47が欲しいけど良いものが見つからないからレプリカを選ぼうって人にとってはありがた迷惑というか、必要のない部分なんですよね。



本物志向の人にとっては、必要以上にブランドのオリジナリティはいらないんですよ…
そんな中でOrdinary fitsのM-47は、オリジナルに非常に忠実。
- 後期型のデザイン・シルエット
- コットン100%のヘリンボーンツイル生地
- 未熟な生産背景による生地のネップ(毛羽感)
- ブラウン味の強いカーキカラー
- ダブルニー仕様
- 裾のアジャスター
- 両玉縁のフロントポケットやカーゴポケットのディテール
以上のように、オリジナルのM-47のディテールを細かいところまでしっかりと再現しています。


例えばこのカーゴポケットも、フラップ裏のステッチやスレキ(イエローっぽい裏地のこと)、マチ周りの複雑な構造までしっかりと再現されていて。
M-47って元からミリタリーなのに不思議なくらい手が込んでいるパンツとして知られていますけど、Ordinary fitsでもそういう部分もしっかりと作られています。


よく言う売り文句ですが、これはミリタリーに精通している人じゃなければデッドストックだと言われても分からないレベルでしょう。



これだけオリジナルに忠実なら、本物志向の人も大満足なんじゃないかな?
それではここからはオリジナルに忠実に再現されたディテールを、1つ1つ細かくご紹介していきましょう。
デッドストックとはミリタリーでよく使われる言葉ですが、作られたはいいものの使われることはなく(軍物は基本的に支給品なので、様々な理由で作ったのに支給されないものがある)、倉庫などで眠っていたアイテムのことを言います。
他の古着と作られた時期は同じですが、使用されることはなかったので状態が良くって古着界では重宝されます。
生地やディテール、製法などは完璧に当時のものなのに状態が良いので、当然価格も上がりやすいんですよね。



ただしデッドストックでも長期保管による生地の色褪せや臭いが付着などの劣化はあるので、まっさらな新品ではないことに注意が必要です
オリジナルを再現したネップ感のあるヘリンボーン生地


Ordinary fitsのM-47は、後期型に採用されるコットン100%のヘリンボーン生地を使用しています。
しかもオリジナルに見られる独特のネップ感を再現しており、非常に表情豊かな仕上がりとなっています。
このオリジナル生地のネップは、M-47が現役で軍用とされていた頃、当時の生産技術が未熟で毛羽が出てしまったことによるもの。
当時は意図して出していなかった(技術的な限界で出てしまっていた)ネップ感までも、わざわざ再現しているのはこだわりがすごいですよね。
ちなみにヘリンボーンとは左右の綾織りを交互に繰り返した生地で、表面の織り目が魚の骨のように見えることから「Herring Bone(ニシンの骨)」と呼ばれています。
この生地のおかげで新品なのに垢抜けた表情があって、まるで倉庫の奥に眠っていたデッドストックのような雰囲気があるんですよ。



安っぽいレプリカという感じは全くなくて、状態の良い古着といった雰囲気ですね
またこちらのオリジナルを忠実に再現した、ブラウンとカーキの中間のような色味も魅力。
しかも生地に下処理をせず生成りのまま染めることによって、深みのある色合いにしてあります。
この色味が本当に絶妙で、ブラウンの要素もカーキの要素もあるから様々な色のトップスやアウターと合わせやすいんですよね。
染め方のおかげかくすんだような土っぽさもあるので、ラギッドで男臭い印象があって「ミリタリーパンツ穿いているな」という感じもしっかり出ますし。
ズドンと太いがどこか品のある後期型シルエット


M-47には前期型・後期型の2種類のシルエットがあるのですが、Ordinary fitsのM-47は後期型を採用しています。
M47の前期型と後期型の違いについてここでは詳しく説明しませんが、シルエットに関して言えば、前期型はワイドストレートで後期型はワイドテーパードとなっています。
後期型はワイドテーパードということで、ズドンと迫力のある太さながら、裾にかけてスッキリと収まりが良いのが特徴。
さらにOrdinary fitsのM-47は日本人の体型に合うようにモディファイされており、元がミリタリーアイテムとは思えないくらい品のあるファッショナブルなシルエットになっています。



改めて見て、元々軍用に作られたパンツがこんなに洗練されたシルエットなのってなんだか不思議ですよね(さすがはおしゃれの国フランス…)


またOrdinary fitsのM-47は新品時にはセンタークリースが入っているため、ミリタリースラックスのような趣もあります。
このセンタークリースはOrdinary fitsのM-47の特徴でして、他のレプリカではあまり見られないところかも知れません。
ただしステッチなどで付けられているわけではなく、新品時にそういう風に畳んであるというか、ただ折り目が付いているだけなので嫌な人はアイロンをかけるか洗濯をしてもらえば完全に取れますけどね。
M-47のレプリカということでディテール的にはがっつりミリタリーなんですけど、センタークリースがあることですごく洗練された雰囲気になります。
なので「ミリタリーは着たいけど、ゴテゴテしたり汚らしくなってしまうのは嫌だ」という人にはぴったりなんじゃないかと。
ちなみにセンタークリースをキープしたい人は、センタークリースで折って吊り保管するのはもちろん、洗濯する時もセンタークリースで折ってから畳んでネットに入れて、洗濯の後はうっすら残った跡の上からアイロンをかけてあげるとキープできますよ。



一度完全に消えてしまうと素人が1からキレイにセンタークリースを付けるのって難しいので、その時はクリーニング屋さんとかに頼んだ方がいいですね
レプリカだからお手頃価格でマイサイズが手に入る


冒頭でも言いましたけど、M-47って今すごく人気になってしまってオリジナルでマイサイズ、それも状態の良いものを探そうと思ったら至難の業。
しかもそういう良品は価格が高騰しまくっていて、何十年も前の古着なのにその辺のドメブラの新品パンツより高いみたいなことになってしまっています。
その点、Ordinary fitsのM-47はレプリカなので当然完全に新品ですしサイズも選び放題。
サイズはオリジナルと同じ形式となっていて、ユニセックスで
- 10
- 11
- 12
- 22
- 23
の5サイズ展開となっています。
なおM-47のサイズ表記は10(イチゼロ)や22(ニーニー)と読み、1つめの数字がレングス、2つめの数字がウエストという独特のサイズ表記になっていますのでお間違えのないようにしてください。
サイズ表記 | ウエスト | ヒップ | ワタリ | 股上 | 股下 | 裾幅 |
---|---|---|---|---|---|---|
10 | 78 | 103.5 | 36.2 | 33 | 70 | 24 |
11 | 81 | 106.5 | 37 | 33.5 | 70 | 24.5 |
12 | 86 | 112 | 37 | 33.5 | 70 | 25.5 |
22 | 86 | 118 | 38.5 | 34 | 70 | 25.5 |
23 | 91 | 117 | 40 | 35 | 72 | 26.7 |



私の購入した23というサイズは、Ordinary fitsの中ではレングスもウエストも最も大きいサイズになります
古着市場だと多くの人が穿きやすい21や22といったサイズは希少性が高く価格も高騰する一方、当たり前ですけどOrdinary fitsはレプリカなのでどのサイズも同じように手に入れられ価格も同じです。
しかも価格が税込30,800円と、このクオリティで、しかもメイドインジャパンで作られたレプリカにしては非常にお手頃となっていますからね。
M-47のレプリカってピンからキリまであって、それこそ数千円のものもあったりするんですけど、そういうのはやはりOrdinary fitsと比較するとお話にならないものばかり。
逆に人気のブランドが作ったものはクオリティこそ素晴らしいですけど価格がもう4万円とかするので、Ordinary fitsのクオリティで約3万円というのは本当にリーズナブルなんですよ。



ドメブラでM-47というとOUTIL(ウティ)のものが人気ですが、これも4万円以上しますし
合わせるコーデは選ばない。汎用性抜群


そもそもM-47はミリタリーパンツとしてのデザインが完成され過ぎているので、合わせるトップスやアウターを選ばず汎用性は抜群です。
そんな中でもM-47はカーゴポケットやアジャスターなど情報量の多いパンツなので、トップスはシンプルなものを選ぶと収まりが良いかなと。(トップスがごちゃっとしていてもそれはそれで男臭くて良いんですけどね)
春夏であれば爽やかなシャツやカットソーをさらっと合わせて、秋冬はシンプルなニットやダウン、クラシックなコートとも相性はバッチリです。
またカーキグリーンの色味も絶妙なので、ブラック・ネイビー・ホワイト・ベージュ・ブラウンなど、男性のワードローブによくあるカラーであれば何を合わせても大概カッコよくなります。



唯一同じグリーン系だけは、全身緑人間またはガチガチの軍服みたいになるのでおすすめはしませんけど
実際に穿いてみて気付いた、ちょっと気になるところ
丈が短い…かも?


私が購入したのはOrdinary fitsの中では最大サイズの23なんですけど、それでもちょっとだけ丈が短く感じます。
表記上は股下72cmということなのですが、洗濯で縮んだのか実際測ってみるとcmで、今のトレンド的には少し寸足らずな感じが否めないんですよね。



今(2025年)はハイウエストで穿いて、靴にワンクッションさせて抜け感を出して穿くのがカッコいいという空気感です
まあ元からM-47ってこういう丈感じゃん?と言えばそれまでなんですけど、(軍用パンツでは裾を踏んでコケた日にゃあ文字通り命取りになりますからね)今のトレンドの中でファッションパンツとして穿くならちょっと短いかなとは思います。
そして自分で言うのもなんですが、私って足の短さには自信があるんですよね。
そんな私ですらちょっと短く感じるくらいなので、普通体型やモデル体型の人なんかはかなり短く感じるんじゃないかと。



これ以上丈を伸ばそうにも、23が最大サイズですからね
【Ordinary fits(オーディナリーフィッツ)のM-47カーゴパンツを正直レビュー】まとめ


- オリジナルに忠実なディテール
- ヴィンテージ感溢れるヘリンボーン生地
- ミリタリースラックスのようにキレイに穿ける
- レプリカだからマイサイズが簡単に手に入る
- クオリティに対して価格が安い
- ちょっと丈が短いか?
Ordinary fitsのM-47はオリジナルに忠実なディテールを日本の確かな技術で再現しており、ヴィンテージっぽさもありながらスラックスのようにキレイにも穿けるという万能ミリタリーパンツでした。



「M-47探しは疲れたからレプリカでいいや…」ではなく「このレプリカが良い!」と自信を持って選べるM-47になっていると思います
Ordinary fits SURPLUSの中でも継続してリリースされているアイテムなので、定番のミリタリーパンツは1本は持っておきたいという人や、M-47のマイサイズ探しに疲れた人はぜひ見てみてください。
ではまた!!


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