- 昔買ったドクターマーチンが靴箱に眠っている
- 2万円くらいでちょっと良い革靴が欲しい
- ロックなカルチャーや服装が好き
って人いませんか?
今回はそんなあなたに向けて、ドクターマーチン(Dr.Martens)の魅力を改めてご紹介したいと思います。
え?ドクターマーチンってあの大学生が履いてるやつでしょ?
はいはい、その気持ちはよく分かります。
ドクターマーチンは一昔前に大学生の間で流行り過ぎましたからね…
でもね、ドクターマーチンって実はものすごいブランドなんですよ。
「大学生の靴」というイメージだけで食わず嫌いになるにはあまりにもったいない革靴なんです
この記事を読み終わった時には、ドクターマーチンに対するイメージを180度変わっていることでしょう。
- ドクターマーチンってどんなブランド?
- 今こそドクターマーチンを履きたい3つの理由
- ドクターマーチンのおすすめモデル3選
- ドクターマーチンを大人っぽく履きこなすコツ
- 嫁と子供と服を愛してやまない30代既婚男性
- 20代後半で突然目覚めた遅咲きの服好き
- 年間100万円以上を服を買う服バカ
- シンプルで素材にこだわったドメブラが好き
ドクターマーチン(Dr.Martens)ってどんなブランド?
1人の医師から始まったブランド
「ドクターマーチンの始まりは1人の医師から」という話はあまりにも有名で、ブランド名の由来にもなっています。
1945年、ドイツ軍医だったクラウス・マーチンは、スキーで怪我を負った自身の足に合う靴がないことを嘆き、自らリハビリ用の新しい靴を開発します。
痛めた足に負担をかけないように、ゴムの中に空気を閉じ込めクッション性を向上させたソールを作り上げたのです。
そのソールが、現在のドクターマーチンのトレードマークとも言えるエアーソール(バウンシングソール)なんですね。
そしてその後、クラウス・マーチンは使わなくなった軍事用品(戦闘機のタイヤなど)を材料にしてエアーソールシューズ作りを事業として始めます。
これがドクターマーチンというブランドの誕生というわけですね。
ロックの故郷イギリスで愛されたブーツ
ドクターマーチンは母国ドイツでワークシューズとして人気を博した後に、伝統あるイギリスの靴工場グリッグズに特許権を買われる形で、イギリスに進出します。
そしてイギリスで、ブランドにとって大きな転機が訪れます。
その転機とは、パンクロックミュージシャンの間で大流行したことです。
元は『スキンヘッド』と呼ばれる、労働者階級のちょいワル達に好まれたドクターマーチンですが、時が経つにつれ反骨の音楽であるパンクロックのミュージシャンにも愛されていきます。
そして更にミュージシャンのファンにも広がっていく…
こうしてドイツ生まれのワークシューズだったドクターマーチンは、イギリスの地でロックなファッションブーツに昇華されていったんですね。
日本では大学生を中心に大流行
イギリスパンクカルチャーの象徴となったドクターマーチンは、2010年代の日本でさらに大きな流行を巻き起こします。
カジュアルコーデに合わせやすいデザインと革靴としては手頃な価格で、大学生が最初に買う革靴として完全に定番化したんですね。
また一目見ただけで誰もが「あ、ドクターマーチンだ!」と分かるほど、特徴的なイエローステッチも流行の一因でしょう。
こういうアイコン的なデザインって流行には欠かせないものでして、初めて買う人にも非常に分かりやすいですし、流行のアイテムを身に付けているっていう満足感も得られやすいので、ファッション初心者を中心に流行が広がりやすいんですよね。
私自身も大学生の時はドクターマーチン履いてましたけど、やっぱりデザインや価格が本当にちょうど良いんですよね。
ガチガチの革靴でもないけどスニーカーよりも大人っぽいしおしゃれっぽくて、価格も決して安いくはないけど大学生なら全然手の届く範囲だし。
まあただそのちょうど良さ故に流行り過ぎてしまい、良くも悪くも『ドクターマーチン=大学生の靴』ってイメージが付いてしまったんですけどね。
今こそドクターマーチン(Dr. Martens)を履きたい3つの理由【歴史から履き心地まで徹底解説】
理由①:エアーソールで軽快な履き心地
先述のように、元々ドクターマーチンは医療用の矯正靴として開発されたという経緯もあって、当然のように履き心地はとても良いです。
ブランドのアイコンとも言えるエアーソールは、地面との接触による衝撃を吸収してくれ、長時間歩いても足に負担のかからないようになっています。(さすがは矯正靴!)
さらにドクターマーチンは、革靴としてはとても軽量で足が疲れにくいのも魅力。
同じカジュアルシューズとして人気の、パラブーツ(Paraboot)のシャンボードと比較してもかなり軽量になっていることが分かりますね。(下記は片足の重さ)
- ドクターマーチン(1461):552g
- パラブーツ(シャンボード):620g
…とまあ良いことばかり言っているんですが、やはりそこは革靴。
スニーカーと同じような履き心地です!
っていうのは正直言い過ぎ。
確かに軽い履き心地ではあるんですが、普通に革靴履いてるなって感じはあるので、「あくまでも革靴にしては履き心地が良い」と言った方がよいでしょうね。
ただしドクターマーチン最大の魅力は、履き心地の良さではなく完全に見た目のカッコよさだと思っているので、履き心地が良いのはあくまでおまけ程度に考えていますけどね
理由②:革靴初心者でも安心の楽ちんケア
ドクターマーチンではほとんどのアイテムにガラスレザーと呼ばれる、ツヤ出しコーティングの施されたレザーが使われています。
他の革靴と比べても、ドクターマーチンの革質がツルッとサラッとして見えるのはこのためですね。
スムースレザーは傷が付きにくく、言ってしまえばあまりケアをしなくてもある程度はキレイな状態を保ってくれるところが魅力。
ファッション初心者の段階で、いきなり月1とかの頻度でしっかりとしたシューケアをするのも大変でしょうし、その点ドクターマーチンのスムースレザーはほとんどケアしなくても表情が変わりにくいのでおすすめなんですよね。
もちろんケアをしてあげればさらに輝きは増しますし、本格的な靴磨きをしなくてもいいですが着用後のブラッシングくらいはしてあげると良いでしょう
理由③:ロックの歴史を作った名門ブランドだから
先述のように、ドクターマーチンの歴史はロックカルチャーの歴史です。
これほど歴史を作った革靴が今なおこれほど手の出しやすい価格で手に入るのって、正直ドクターマーチン以外にありませんよ。
そしてそういうブランドとしてのバックグラウンドや背負っているカルチャーを知ることで、ファッションはもっともっと楽しくなります。
ブランドの歴史を知っただけで、ただの「大学生がみんな履いてる靴」から「ロックカルチャーのマスターピース」に変わるんですから、こんなに劇的なことってないですよ。
ドクターマーチンの魅力を知ることで、多くの人がもっとファッションを好きになってくれたら嬉しいです
少しだけ気になるところも…
ドクターマーチンにも少し気になる点はあります。
まずソール交換ができないこと。
ドクターマーチンの靴は、基本的にグッドイヤーウェルテッド製法と呼ばれる非常に堅牢な製法で作られています。
あれ?グッドイヤーウェルテッド製法って確かソール交換ができるやつじゃなかったっけ?
確かにグッドイヤーウェルテッド製法自体はソール交換が容易で、それこそ一生履けるような製法ではあるんですが…
ドクターマーチンはソールが特殊過ぎるんですよ。
ブランドの代名詞とも言えるエアーソールは街の靴の修理屋さんでは交換できるものではないですし、残念ながらメーカーも修理を受けていません。
つまり事実上、ソールの交換は不可能ということ。(ただしビブラムソールなど、純正エアーソール以外に交換することはできます)
だからドクターマーチンの靴を1足を買って、それを一生履き続けることは難しいんです。
ただね、正直ドクターマーチンじゃなくたって、1足の革靴を一生履き続ける人が一体どれほどいるでしょう?
私自身グッドイヤーウェルト製法の革靴を何足か持っていますが、オールソール交換をしたことは1度もありません
言ってしまえば「グッドイヤーウェルト製法で一生履ける」なんてのは売る側の常套句なだけであって、実際に一生履く人なんてほんの一握り。
ソール交換ができるってのはあくまで付加価値であって、良い革靴の必須条件ってわけじゃありませんから。(もちろん交換できるに越したことはないですけどね)
それにドクターマーチンのエアーソールはかなり頑丈にできていて、数年履いたくらいじゃ全然擦り減りません。
私自身、新品から3年ほどヘビーユースしていた時もソールが減って困ったことはありませんし、古着屋さんでボロボロのドクターマーチンを買って履いていたこともありましたが、その古靴も3年くらいガシガシ履いてましたから。
またドクターマーチンは価格も革靴にしてはかなりお手頃ですし、何度か買い換えることで一生ドクターマーチンを履き続けることは十分に可能ですしね。
10万円の革靴を10年履くのも、2万円のドクターマーチンを2年ごとに買い替えて5足履くのも、最終的にかかる金額は一緒ですからね(むしろケアにかかるお金はドクターマーチンの方が圧倒的に少ないですし、新しい革靴を買うという高揚感も味わえます)
- 元は医療用の矯正靴として生まれる
- イギリスでロックの象徴として人気になる
- 軽い履き心地で足も疲れにくいが、あくまで「革靴にしては」
- イージーケア&見た目も美しいガラスレザーは革靴初心者にもおすすめ
- ソール交換はできないが、非常に頑丈で価格も安いのでコスパは最高
ドクターマーチン(Dr.Martens)のおすすめモデル3選
3ホール(1461) ギブソンシューズ
3ホール(1461)は非常にコーデに落とし込みやすいので、ドクターマーチンが初めての人や、革靴を履くのが初めてって人にも非常におすすめできるモデル。
2010年代に日本の大学生の間で大流行したのもこのモデルですね
ちなみに1461というモデル名は、このモデルが発売された年月日である1961年4月1日からきています。
とにかく合わせやすくて、ぽってりとしたフォルムは革靴ながらもカジュアルに履けて、スキニーパンツやワイドパンツなどあらゆるパンツにバッチリ合うのが魅力。
またミリタリー系のコーデにもよく合うので、今流行りの軍パンと組み合わせても使えるって言うのは嬉しいポイントですね。
こりゃあめちゃくちゃ流行るのも分かりますよ
それでも美しいスムースレザーや、グッドイヤーウェルテッド製法を用いていたりと、革靴としてもクオリティもしっかりと備えているのも嬉しいところです。
ちなみに私が生まれて初めて買った革靴も、ドクターマーチンの3ホールでしたね。
19歳の頃、原宿の有名な古着屋で、1万円程のユーズドの3ホールを勇気振り絞って買ったのをよく覚えていますねえ…
その後も計3足のドクターマーチンを履きましたが、その全て3ホールってくらいに3ホールは使いやすいんですよ。
ただし先述のように、ここ数年で大流行した3ホールですのでかなり人と被りやすくて、かつ大学生イメージがびっしり付いちゃってるのが玉に瑕。
そんな人には下のようにイエローステッチをブラックにしたものがおすすめ。
実際に私も履いていましたが、こちらのようにステッチをイエローではなくブラックにしただけでもドクターマーチンであるという印象はかなり薄れますし、より大人っぽく履けて差別化も図れますよ。
8ホール(1460)
ブランドの歴史上、最も大きな影響を与えたモデルであり、ドクターマーチンというブランドの原点ともなった8ホール。
上述のイギリスで労働者階級やパンクロッカーに流行ったブーツというのが、この8ホールなんです。
日本でもここ数年で爆発的に3ホールが流行るまでは、ドクターマーチンと言えば8ホールで、『バンドマンが履いているブーツ』というイメージだったと思います。
もちろんだからと言って、今履いていると時代遅れかというとそんなこともないのでご安心を。
今でもスキニーパンツに8ホールを合わせるロックなコーデは、めちゃくちゃカッコいいと思いますね。
足首までホールドしてくれるので、履き心地も素晴らしいものになっていますし。
そんなロックなイメージを前面に押し出せる8ホールは、ブラックの他にチェリーもおすすめ。(というか最初にイギリスで流行ったのはチェリーの方らしいですね)
8ホールは3ホールに比べると合わせるコーデの守備範囲は限られてくるんですけど、ハマった時のカッコ良さは抜群ですね。
レザーサンダル
ここ最近、ブランドの夏の定番となっているレザーサンダル。
こちらのSOLOMAN(ソロマン)は、サンダルの快適さとドクターマーチンのロックなイメージを良いとこ取りしたようなデザイン。
最近流行りつつあるグラディエーターサンダルという形に近いものになりますね。
夏でも足元にボリュームを持ってきつつ、コーデを引き締めることができますし、サンダルなのに身長が盛れるのも嬉しいポイントですよね。笑
ドクターマーチンを大人っぽく履きこなすコツ
ドクターマーチンの良さは分かったけど、やっぱり大学生っぽいよ…
というあなたに、ここからはドクターマーチンを大人っぽく落とし込むコツを3つほどご紹介しまいきます。
『ドクターマーチン=大学生』のイメージをいかに崩すか?
ファッションやブランドにおいて、大衆のイメージほど大切なものはありません。
何度も言いますが、『ドクターマーチン=大学生が履いているもの』というイメージが付き切っているのは事実。
このイメージを払拭するのに、1番効果的なのはドクターマーチンらしくない靴を選ぶこと。
具体的には、イエローステッチを避ければOK。
こちらのようにステッチを黒にするだけで、一気に大人っぽくなりますし、ドクターマーチン感がなくなりますよね。
それでもスムースレザーの美しさや、エアーソールの歩きやすさはそのままなので、ご安心を。
また大学生が履いているのは3ホールがほとんどなので、8ホールやサイドゴアブーツを選ぶのも、大学生イメージを払拭する方法ですね。
とにかくロックに履いてみる
今でこそ大学生の定番革靴というイメージが定着したドクターマーチンですが、元は非常にロックな背景を持つブランドだということは先述の通り。
そういう背景を持つブランドなんですから、困った時はロックに履いてみましょう。
レザージャケットにスキニーパンツ、足元は8ホールなんていうバチバチのロックコーデとかめちゃくちゃカッコよくないですか?
ブランドのバックグラウンドを知った上で履く
これはもう気持ちの問題ですが、ドクターマーチンは本当はすごく歴史があって、ロックなブランドなんだということを知っていれば、誰に何を思われようと自信を持ってドクターマーチンを履けます。
そういう意味でも、ブランドの成り立ちや歴史背景などを知るのは、ファッションを楽しむ上で非常に大切なんだと思いますね。
ただ流行りだから履く(着る)のではなく、そういった所まで掘り下げられると、ファッションが劇的に面白くなりますよ。
- イエローステッチの入っていないものを選ぶ
- とにかくロックに合わせる
- ブランドの歴史を知り、自信を持って履く
【今こそドクターマーチン(Dr. Martens)を履きたい3つの理由】まとめ
確かにドクターマーチンは、若者のイメージが付いたブランドではあります。
しかしブランドの歴史や魅力を理解した上で、敢えて今大人が履くって言うのもカッコよくないですか?(もちろん、ある程度履くモデルやコーデで差別化は図りたいですが)
それに今は爆発的なブームも一段落して、少し落ち着いてきたように思えますし、今一度ドクターマーチンの魅力について見直していきたいですね。
ではまた!!
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