こんにちは、ham(@ham50865160)です。
いよいよ本日発売されたユニクロ+J春夏コレクション。
前回の20AWでは発売当時はパニック状態になるなどちょっと異常なまでの人気っぷりを見せたユニクロ+Jでしたが、今回は2回目ですし、まだ緊急事態宣言中ということもあって少しは落ち着いているかなと思っていたのですが…
蓋を開けてみれば今回も開店前に長蛇の列ができ、終日入場には整理券が必要な状況でした。
まあでも何とか大体のものは見ることができましたので、今回のラインナップの中でも「買い」なアイテムをいくつかご紹介し、残りのアイテムはミニレビューという形でご紹介していきます。
ちなみに私のコレクション全体の総評としては、
期待値が高過ぎて正直ちょっと拍子抜けだったかな
という印象です。
なお今回の発売前、こちらの記事で事前に注目していたアイテムを5つご紹介していたんですが、さて実際にそれらのアイテムは「買い」だったのでしょうか?
>>【予想プレビュー】ユニクロ+Jの2021年春夏はこれを狙っていけ!【おすすめ5選】
ユニクロ+J(UNIQLO+J)とは?
ジルサンダー(JIL SANDER)って何なのさ?
ユニクロ+Jはジル・サンダー(JIL SANDER)という超有名デザイナーさんとのコラボコレクションです。
ジル・サンダーさんはドイツ生まれの女性デザイナーで、1968年立ち上げたご自身の名前を冠したブランド「JIL SANDER(ジルサンダー)」は今や世界的な超人気ブランドとなっていますね。(ややこしいんですが、ここからはデザイナーさんの方をカタカナで「ジル・サンダー」、ブランドの方はアルファベットで「JIL SANDER」と表記します)
そんなジル・サンダーさんですが、ブランドとしてのJIL SANDERとは色々ありまして、現在はJIL SANDERのデザイナーは退任し、特定のブランドのデザイナーは務めていません。
結構勘違いされている方も多いと思うので何度も言いますが、今回のユニクロ+Jは「ユニクロとジル・サンダーさんとのコラボコレクション」なわけで、ブランドとしてのJIL SANDERとのコラボではありません。
ユニクロ+Jのすごいところ
先述のようにジル・サンダーさんは世界的なデザイナーではあるもの、現在はフリー(特定のブランドのデザイナーではない)の状態。
つまりユニクロ+Jは、ジル・サンダーさんご本人のデザインした服が買える唯一のコレクションということ。
これって本当にすごいことで、ジル・サンダーさんのファンにはたまらないコレクションでしょう。(それがいくらユニクロでも、です)
ユニクロ+Jは他のコラボとはここが違う!
ユニクロ+Jが明らかに他のコラボと違うところが、素材と価格です。
例えばユニクロで有名な高級素材のスーピマコットンですが、最近ではユニクロユーやJW アンダーソンコラボでは使用されていませんでした。
しかしユニクロ+Jでは多くのシャツやカットソーでスーピマコットンが使われています。
他にも「繊維の宝石」と呼ばれるカシミアや高級素材の定番であるシルクなど、おおよそファストファッションでは考えられないような素材使いをユニクロ+Jではしちゃってるんですよね。
その分やはり価格は高くなっていてジャケットは全て10,000円越え、秋冬のコートなんかは20,000円超えるものもあったんですけど、それでも他のブランドで作ったらとてもそんな価格で収まるような出来ではなかったですからね。
ユニクロ+Jは「多少価格が上がってもいいからユニクロでもっと良い服を」というニーズをがっちり掴んだ、完全にハイエンドライン的な立ち位置になっています。
【速報レビュー】ユニクロ+J2021年春夏で「買い」なアイテムは?
結論から言うと、今回の「買い」なアイテムは以下の3つです。
- ドライスウェットシャツ
- ワンタックテーパードパンツ
- スーピマコットンオーバーサイズスタンドカラーシャツ
正直思ったよりもかなり少なかったですね。
ラインナップ発表時ではもっとたくさんのアイテムに期待していたのですが、結構裏切られた形になってしまいました…
そしてこれらの「買い」なアイテムの中にも、いくつか条件や選び方の工夫が必要なものもありますからね。
ここからは上の3つが「買い」な理由と、注意すべき点についても詳しくご紹介していきます。
ドライスウェットシャツ
個人的に今回のコレクションの中ではこのスウェットがイチオシですね。
ポリエステル68%、コットン32%と化学繊維が多めではあるんですが、化繊らしい安っぽさは全くなく、ふっくらもっちりとしたかなり良い出来のスウェット生地です。
チャンピオン(Champion)のスウェットのようないわゆるアメカジ系のスウェット生地ではなく、少しソリッドで上品なツヤ感もある生地ですね。
商品名にオーバーサイズとの表記はないものの、程良くゆったりとしたスウェットらしいシルエットで春先に1枚で着るのにぴったり。
カラー展開も事前に注目していた03 GRAYは予想通りとてもキレイなパープルグレーでしたし、69 NAVYも負けず劣らず発色が良かったですね。
このスウェットは生地感などで元の期待値が低かったこともありますが、1番のサプライズ的な「買い」アイテムでした。
ワンタックテーパードパンツ
こちらはノーマークだったんですが、穿いてみたら存外に良くてびっくりしました。
ハリのあるコットンツイル生地を使ったスラックス型のパンツ。
生地感は微光沢で上品ながらも、よく見るとツイルの畝があって少しワークな雰囲気もあります。
腰元のタックはしっかりと深く入ったアウトタックなので、キッチリ感はあるものの腿周りのゆとりを生んでくれて穿き心地は上々。
ユニクロのパンツにしてはかなり主張のある、影ができるほど深いタックなので正面から見た時のインパクトはなかなかあります。
まあこれはかなり言い過ぎかも知れませんが、ちょっとあのニート(NEAT)のパンツのような佇まいもありますね。
元の丈がかなり長くて裾上げ前提っていうのもNEATっぽいですし。笑
シルエットはゆとりのある腿周りから裾にかけてテーパードしていて、ジャストレングスなら少しキレイめにも、裾を余らせれば今っぽい余裕のあるシルエットにもなれる万能な形。
またタックから伸びるセンタークリースは生地にしっかりと刻まれているので、ラフに穿いても長持ちしそうなところも魅力です。
まあ結局こういうパンツが1番穿くんですよね。
何にでも合わせやすい万能な見た目で、しかもイージーケアっていう。
価格も4,990円と高くはないので、こういうパンツを持っていないって人は1本買っておいて損はないと思いますよ。
ちなみにカラーのおすすめは30 NATURALと38 DARK BROWN。
09 BLACKは少しおもしろみにかけますし、05 GRAYはスラックス感(スーツ感)が強く出てしまいます。
スーピマコットンオーバーサイズスタンドカラーシャツ
コットンの中でも最高級に位置するスーピマコットンを使ったバンドカラーシャツ。
このシャツはかなり良いんですけど、ちょっと惜しい部分もあるんだよな…
スーピマコットンを使ったブロード生地は、ツヤ感と同時にハリもある生地なのでパリッと無機質な雰囲気が出ますが、上質な生地だということは一目で分かるような素敵な生地。
カラー展開の中では、06 GRAYと56 OLIVEあたりが生地の質感を活かせていると思います。
後で触れますが他のシャツでは残念ポイントだったテープもないし、サイズ感もジャストではなくゆったりと今っぽいので、少なくとも今回のシャツの中では1番の当たりだとは思います。
ただ肝心の惜しい部分…それは着丈が長いこと。
私(179cm75kg)の場合、肩周りや身幅の感じはLサイズがちょうど良いのですが、それだと着丈が股のところまであって何だかアンバランスに見えてしまうんですよね。
今のトレンド的には身幅はゆったり、着丈は普通〜短めのボックスシルエットが多い中でこのシャツだとちょっと縦感が強いかなあ。
着丈が長いとまるでサイズ違いのシャツを着ているようにも見えてしまいますからね。
そこでこのシャツに関しては、1サイズ下げてみることをおすすめします。
肩周りから身幅にかけてはしっかりオーバーサイズなので、そのオーバーサイズを逆手に取るわけですね。
私の場合でも1サイズダウンのMサイズで肩は程良くゆったり、着丈も含めて全体的に少しコンパクトになって着やすかったです。
“ほぼ” 全型ミニレビュー【期待外れな残念アイテムも…】
さてここからは私的には「買い」ではない、そこまで無理して買わなくてもいいんじゃないかなっていうアイテムを一言レビューを添えてご紹介していきます。
あくまで私が発売当日にしっかりと見れたものだけをレビューするので、残念ながら全型とはいきませんが、是非ご参考にしてください。
ウールテーラードジャケット&スリムパンツ
サラッとした生地感のシルエットがキレイなセットアップスーツ。
ジャストなサイズ感、適度にシェイプされたウエストなど完全にビジネススーツですね。
スーツとしてはおそらくかなりコスパが良いので、今まさに4月から着るスーツを探しているって人は「買い」かも知れませんが、私服で着るセットアップではありません。
オーバーサイズブルゾン
今回は化繊100%のアウターが苦戦する中で、生地感で言えばこれが1番良かったと思います。
ポリエステル100%の生地なんですけど、ジワっとしっとりしてるんですよね。
まあただ今MA-1が着たいかと言われると…
オーバーサイズフーデッドハーフコート
シワ感のあるナイロン生地を使ったハーフコート。
ハイブランドがこういう加工をやると抜群に雰囲気の出る生地なんですけど、やはりこの価格帯ではこれくらいが限界なのかと感じさせられる生地感でしたね。
生地が安っぽいと形的にもちょっと雨ガッパにも見えてしまうような気もしますし。
あとはカラフルなメッシュの裏地がめちゃくちゃ安っぽいし子供っぽいです。
オーバーサイズステンカラーコート
ゆったりとした身幅、でも着丈は膝上というまさに今っぽいシルエットのステンカラーコート。(ドメブラなんかでもアウターの丈感は今季くらいから徐々に短くなってきていますよね)
ただこれも生地がねえ…
ナイロン100%なので思いっきり化繊っぽさがあって、それこそ「化繊100%でも天然繊維の風合いを!」とかじゃなく「もう化繊なら化繊でいっちゃえ」って感じの生地なんですが、ちょっと安っぽいかなあ…
そしてこれも裏地がメッシュ。
オーバーサイズフーデッドロングコート
ハーフコートはあったのにロングコートはなかった。
なんでや。
シルクコットンVネックカーディガン
ユニクロでシルク!しかもこの春注目のカーディガン!ってことで結構期待してたんですけど、恐れていた方向に期待を裏切られた感じがあります。
まあ予想はしていましたが、やっぱり生地が薄いんですよね。
向こう側が透けて見えるくらいでしたから。笑
シルク55%コットン45%という、ちょっとファストファッションでは考えられないような生地ではあるんですが、これほど薄い生地だとちょっと色々問題が出てきちゃうんですよ…
まずはシルエットで、これだけ薄いニットだと着る人の身体のラインがはっきりと出ます。
がっちり体型の人はムッチリと、ガリガリな人は少し貧相に見えちゃうリスクはあるんですよね。
あとは経年劣化も心配で、一応手洗い可能とのことですが正直洗いにかけた時にへなへなのヨレヨレになってしまいそうだなって思いました。笑
ただやっぱり半分以上シルクというとこで肌触りはしっとりなめらか、生地表面は上品な光沢感があって見るからに良い生地だなと。
シルクのアイテムってドメブラだとニットでも4万とか5万とか平気でするので、普通の人にはなかなか手が出ないもの。
それが6,990円ですから、シルクの服ってどんな感じなんだろう?って思ってはいたけど現実的に無理だよなあ…って人は、シルクアイテムをお試ししてみるって意味では「買い」かも知れませんね。
シルクコットンクルーネックセーター
上記のカーディガン同様に生地の薄さが気になりますが、サイズを上げることでシルエットの部分の不安はある程度取り除けるという点ではこちらのクルーネックセーターの方が良いかな。
最近のユニクロのニットにありがちな、極端に小さいってわけではないんですが、ほぼジャストなサイズ感なので1サイズアップ推奨ですね。
また裾のリブは締め付けがほとんどないので、ほぼカットソーとして着て良さそうです。
シルクコットンニットポロシャツ
うーん、これもちょっと生地が薄過ぎるな。
これなら後述のリラックスフィットポロシャツの方が良かったです。
スーピマコットンレギュラーフィットシャツ
スーピマコットンを使ったかなりツヤ感のある、それはそれはキレーイな生地のシャツ。
この生地感をユニクロで出されると他のブランドはたまったもんじゃないだろうな。
ただこのレギュラーフィットの方は本当にジャストフィットで、むしろ今のトレンド的にはタイトですらあります。
あとは着丈が長いですね。
スーツのインナーやビジネスカジュアル、ジャケパンなどのキレイめなスタイルで使うには抜群にコスパの高いシャツでしょう。
ちなみにレギュラーカラーの他に隠しボタンダウンのものもあるんですが、これにあまり惹かれないのは私だけですかね?
別に見た目上大きく変わるわけでもないんだけど、なんとなくレギュラーカラーかボタンダウンどっちかはっきりして欲しい。笑
スーピマコットンオーバーサイズシャツブルゾン
ファッションYouTuberやインフルエンサーの注目度は軒並み高かったアイテム。
シルエットやデザインはおもしろいと思うんだけど、とにかくボタンのところのテープが気になる。
スーピマコットンオーバーサイズオープンカラーシャツ
これもテープが気になる。
ドライスウェットハーフジップパーカ
全体的にスポーティでとてもミニマル。
ミニマルな分ハーフジップが少し恣意的に見えるかな…
これならこの生地で普通のプルオーバーパーカを見てみたかった感が否めない。
リラックスフィットポロシャツ
スーピマコットンではないもののマーセライズ加工が施されていてツヤ感のある生地。
悪くはない、悪くはないんだけど、これを買うっていう決定的な理由に欠ける気がする。(無地のポロシャツなんてそんなもんと言えばそれまでなんですけど…)
スーピマコットンリラックスフィットクルーT
個人的には最注目だったアイテム。
生地の厚みを心配していましたが、全然違うところで期待を裏切られることに…
当初心配していたよりも厚みはしっかりしてるしハリ感もあって、何よりスーピマコットンということで肌触りはめちゃくちゃスムースな素晴らしい生地。
肩周りから身幅にかけてもゆったりとして着心地は良い、それなのに…
いやいや着丈が長いでしょ、これ。
肩や身幅は良い感じなのに、着丈だけ不自然に長いもんだからちょっと使いにくいんですよね。
生地の厚みや質感的には1枚でガシっと着る感じのカットソーでもないんですけど、インナーとして着ると裾からはみ出る。
これはそこまでオーバーサイズってわけでもないからスーピマコットンオーバーサイズバンドカラーシャツみたいにサイズを下げるわけにもいかないし…
08 DARK GRAYとかすごいキレイな色味だったんですけどねえ。
スーピマコットンプリントT
ユニバレ必至のプリントT。
ちょっとでもユニクロ+Jに注目してた人が見たら、すぐにそれと分かるデザインですね。
個性的なプリントなのでおしゃれに着こなすってのは難しそう。
プリントの擦れ感とかは割と好みですけどね。
セルビッジ スリムフィットストレートジーンズ
ユニクロが得意とするセルビッジでリジッド仕上げのデニムパンツ。
スキニーまではいかないまでも比較的細めのシルエットになっていて、生地感やシルエットはあのアーペーセー(A.P.C.)のよう。
ただねえ、これも生地感がねえ…
なんかすごくカサカサと乾燥しているというか、化学繊維感があるというか。
これが穿き込んで洗っていった時にどうなるかは分かんないですけど、少なくとも新品時点では惹かれなかったかな。
あとはバックポケットがだいぶ下に付いていて、普通に穿いても腰穿きっぽく見えるのも気になった。
一昔前はヌーディージーンズ(Nudie Jeans)とかでこういうの流行ったんですけど、今こういうスリムデニムを穿くならすっきりスタイル良く見せたい気分ですね。
ドライスウェットパンツ
こういうスウェットのセットアップってどこに需要があるんですかね?
テックフリースっぽい切り返しもあるけど、私にはこのパンツをコーデにうまく落とし込む自信はありません。笑
ただこのスウェット生地は気持ち良いから部屋着に欲しい。
ワイドフィットカーゴハーフパンツ
カーゴパンツと言ってもゴテゴテにポケットの付いたガチミリタリー、ではなく左腿の所に控えめなポケットが1つあるだけのもの。
タックが入っていてシルエットもキレイですし、生地は「買い」としてご紹介したワンタックテーパードパンツと同じコットンツイル生地。
これは普段からハーフパンツ履くって人には結構良いアイテムなんじゃないかなと思います。(私は脚に全く自信がないのでハーフパンツは履きませんが)
ただしお値段は約4,000円とユニクロのハーフパンツにしてはちょっとお高め。
【ユニクロ+J2021年春夏で「買い」なアイテムは?】まとめ
残念ながら私の行った店舗で在庫切れだったのか私が見つけられなかっただけなのか、全型レビューとはいきませんでしたが、今回は一応ほとんど全型見ることができました。
なかなか時間と労力の関係で「全型しっかりとレビュー」とはいかないのは申し訳ないんですが、少しでも皆さんの参考になれば嬉しいですね。
今回の2021年春夏コレクションは期待感が大き過ぎた分、物足りない感も否めないですがやはりユニクロ+Jというコラボラインの可能性を感じたラインナップでしたね。
+Jはインラインや他のコラボラインとは一味も二味も違うってところを存分に感じられたかなと思います。
その分ジル・サンダー氏含め作り手側のやりたいことが、消費者である私たちのニーズに直結していない部分も多々見られるラインだとは思うんですけど…笑
まあでもジル・サンダー氏の意向がどれくらい反映されているか分からないとしても、こういう作りたいものを作っているって雰囲気が感じられると、買う買わないは関係なく見てる方もすごく楽しいですよね。
やりたいことがやれるって売れることが確定しているブランドやラインにしかできないことだとは思いますし、やっぱりジルサンダーもユニクロもすごいなと。
いやぁ是非今後も長く続いて欲しい、そしてお願いだからそのスタイルを崩さないで欲しい、そんなコラボラインになっていますよ。
皆さんも是非、ユニクロ+Jでいつもとは一味違ったユニクロを楽しんでみてください。
ではまた!!
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